助けようとしたエースを失い、ルフィはそのショックに我を忘れて号泣する。幼いころ、自分を残して絶対に死なないと約束し、杯を交わして義兄弟となったことを思い出しながら涙を流し、完全に戦意を失ってしまう。ガープもまた、ロジャーとルージュから託されたエースを死なせてしまったことにただ無念の涙を流す。エースの名を呼び、嘆き悲しむ海賊たち。この知らせはシャボンディ諸島の人々にも中継され、激しい動揺をもたらした。やがてルフィの様子に異変が起きる。緊張の糸が切れ、ルフィの精神が崩れてしまったのだ。

動きの止まったルフィの命を狙い、赤犬の拳が迫る。割って入ったマルコは、ルフィを連れて逃げろとジンベエを下がらせ、仲間たちに戦いは終わっていない、ルフィを死なせれば白ひげ海賊団の恥だと叱咤する。その言葉に戦意を取り戻し、一丸となって赤犬を食い止めようとする海賊たち。赤犬は海賊たちを蹴散らしルフィに近づくが、白ひげに背後を取られ、怒りの鉄槌により地面に叩き付けられる。反撃に出た赤犬は激しい連打を白ひげに浴びせた。そして一瞬の隙をついて冥狗を放ち、白ひげの腹に致命的な一撃を入れる。

白ひげがやられたことで動揺する海賊たち。だが、死んだと思った白ひげは、手を伸ばすと赤犬の首を片手でつかみ、ゆっくりと立ち上がる。そのままつるし上げた赤犬を上に放り投げ、落下してくるところを目がけ、強烈な一撃を叩き込んだ。地鳴りと共にすさまじい振動によって広場は二つに裂け、海軍本部はまさに崩壊寸前となる。海賊たちはただちに避難を開始。赤犬、海兵たちは氷の割れ目から次々と海へ落下していく。やがて揺れが収まるが、巨大な裂け目によって、白ひげと海賊たちは完全に分断されてしまうのだった。

断腸の思いで白ひげの名を呼ぶ海賊たちだったが、涙をこらえて撤退を急ぐ。一方、瀕死の重傷になりながらひとりで海兵を相手にする白ひげ。マルコは見守るくらいのわがままを許してほしいと、その姿を見つめる。この戦いの最中、海兵が要塞の影に潜む者を発見、さらに処刑台にも人影を見つける。それは黒ひげと大監獄を脱獄した凶悪な犯罪者たちだった。巨大戦艦サンファン・ウルフ、悪政王アバロ・ピサロ、大酒のバスコ・ショット、若月狩りカタリーナ・デボン、そしてインペルダウンの看守長シリュウ。突如として現れた黒ひげの真の目的とは？