少年非行、減少の実感なし 内閣府の世論調査少年の刑法犯が減り続け、周囲で子どもの非行をあまり見聞きしていないのに、少年非行が「増えている」と感じている人が75・6%に上ることが29日、内閣府の世論調査から分かった。非行の背景として、携帯電話やネットの普及で見知らぬ人が出会える環境があると回答した人は63・4%もいた。 内閣府によると、調査は昨年11~12月、全国の成人3千人を対象に面接形式で実施、1886人が答えた。身の回りで実際に少年非行が起きていないと答えた人は44・3%で、2005年1月の前回調査の34・9%から10ポイント近く増加。 05~09年に少年の刑法犯の摘発者数は3割近く減少したが、今回の調査で非行が「減っている」と答えた人は3%しかいなかった。担当者は、テレビ、新聞などの影響で非行が深刻化しているとの認識が社会にあるとみている。 また、他人の子への無関心や地域のきずなが希薄化している社会風潮が問題だと6割近くの人が考えながら、約半数は問題行動を見ても「見て見ぬふりをする」と答えている。 【共同通信】
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