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日本人男性として加害直視、元慰安婦の訴え代弁/川崎出身の村山さん

2009年12月14日

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集会で「『慰安婦』問題は性的暴力の問題」と語る村山さん=横浜市南区の県地域労働文化会館

集会で「『慰安婦』問題は性的暴力の問題」と語る村山さん=横浜市南区の県地域労働文化会館

 旧日本軍の「慰安婦」として心身に深い傷を負った韓国人女性の訴えを代弁する日本人男性がいる。川崎市出身の村山一兵さん(29)。ソウル近郊、元慰安婦のハルモニ(おばあさん)が共同生活を送る「ナヌムの家」で常駐スタッフとして働き、証言活動を支えている。太平洋戦争開戦から68年となる8日、横浜市内で開かれた集会で、「加害」と向き合う日々を語った。

 「商行為だったとして、慰安婦などいなかったと主張する人がいる。私は反論したい。たとえ金を受け取っていたからといって、女性が受けた被害も、加害の事実も消えることはない」。ハルモニたちと寝食を共にして4年、村山さんの語り口に迷いはない。「慰安したのではない。性的暴力を受けた。『慰安婦』という言葉自体、問題の本質を覆い隠すものだ」

 話は高校在学中にさかのぼる。在日コリアン3世の同級生との出会いに、村山さんはある違和感を覚えたという。「在日がなぜ日本で暮らしているのか。その歴史、抱えている悩みが見えていなかった」。大学時代に韓国へ留学。足を運んだナヌムの家で同じ感覚に襲われる。「日本人男性として日本軍による被害者に会うのが怖かった」。内なる「忌避の意識」に気付いた。

 知り合ったハルモニの死に直面し、消されゆく歴史の現実を知った。ナヌムの家で暮らすのはいずれも80~90歳代。2006年に、併設された歴史館の研究員になった。

 ナヌムの家には年間5千人が訪れ、半分は日本からやって来る。慰安所を再現した部屋などの展示を解説し、ハルモニの証言を通訳する。それはまた、男性という属性を持つ自分と向き合う日々でもあった。

 痴漢行為や買春、援助交際が繰り返される日常に暮らし、ポルノ雑誌は巷(ちまた)にあふれる。「傷つけている認識が持てない社会。恋人、友人など、自分の大切な人にも起こりうる問題ととらえるべきだと思った」

 他者の痛みへの想像力を欠く社会の先には何が待っているのか。村山さんがハルモニと日本国内で重ねる証言集会は、過去から未来への投げ掛けでもある。集会では、横浜市の中学校で採用が決まった「新しい歴史教科書をつくる会」主導の教科書への批判にも話が及んだ。

 ナヌムの家を訪ね、涙を流して謝罪する人がいる。「あなたが謝って、どうするの」。困ったような表情を浮かべるハルモニ同様、村山さんの心も波立つ。「一方的で一時的な懺悔(ざんげ)からは何も生まれない。ハルモニたちは、自分を直視し、記憶にとどめてほしいと願っている。つらい体験をいまだに証言し続けなければならないことにこそ、思いを巡らすべきだ」

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この記事へのコメント

nekopon [2009/12/20 13:24]  編集する
>たとえ金を受け取っていたからといって、女性が受けた被害も、加害の事実も消えることはない。
>「慰安したのではない。性的暴力を受けた。『慰安婦』という言葉自体、問題の本質を覆い隠すものだ」
>痴漢行為や買春、援助交際が繰り返される日常に暮らし、ポルノ雑誌は巷(ちまた)にあふれる。

無茶苦茶な論法ですね。そうするとこの村山さんは世界中の風俗嬢に謝罪して歩いているのでしょうか? 痴漢被害者に謝罪して歩いているのでしょうか? 援助交際で小金を稼いだ女子高生に謝罪して歩いているのでしょうか? ポルノ雑誌の被写体の女性に謝罪して歩いているのでしょうか? こういうのを「味噌も糞も一緒」というのです。

しかも、「慰安所」を作ったのは日本だけではありません。ベトナムには韓国兵とベトナム人女性の混血児がたくさんいます。「ナヌムの家」の皆さんはそれを知っているのでしょうか?

韓国へ行って「日本は悪うございました」と土下座すれば拍手喝采されるでしょう。それは単に韓国の自民族優越右翼歴史観に奉仕しているに過ぎないのですよ。この村山さんとやらも例外ではありません。

(1月16日追記)
下記の「土方もぐら」さんへの返信を新規に書き込みしたいのですが、なぜかできない状態ですので、最初の書き込み欄を利用して書き込みします。

>なにも土下座しろとか記事にはないですよね。

私の書き込みのどこに「村山氏は日本人に土下座を要求した」と書いていますか? 書いていませんよね。
私が「土下座」と書いたのは村山氏のように韓国側の歴史観にのみ立ち、一方的に日本を「加害国」として非難攻撃する日本人の行動を比喩的に表現したものです。


>謝罪や一時の懺悔ではなく相互理解と歴史認識のすりあわせを求めていると感じました。

そうでしょうか? 記事には「太平洋戦争開戦から68年となる8日、横浜市内で開かれた集会で、『加害』と向き合う日々を語った」とありますね。日本を「加害国」、韓国を「被害国」と決め付ける手垢のついた自虐史観のどこが「すりあわせ」なのでしょうか? 日本側が一方的に韓国側の言い分にすり寄っていくことをも「すりあわせ」と言うならば、日本語としていささか間違った使用法ですね。
(2010/1/16 22:31更新)
土方もぐら [2009/12/21 08:37]  編集する
旧日本軍の行為とその他諸国の「慰安所」についてはnekoponさんの仰る通りでしょうし、戦争のあるところ古今東西を問わずつきまとう問題だと思います。
ただ、なにも土下座しろとか記事にはないですよね。
逆に、謝罪や一時の懺悔ではなく相互理解と歴史認識のすりあわせを求めていると感じました。
主権の異なる国家同士の歴史認識に食い違いが生じるのは仕方ない、それでも譲る部分と主張する部分をしっかりと持つ事が外交問題の解決に繋がると信じます。

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