社会
日本海側で大雪 豊岡では雪下ろしの男性が死亡
岡田武夫さんが亡くなっていた現場。滑り落ちたとみられる跡が残る=30日午後、豊岡市日高町東河内 |
日本列島は30日、冬型の気圧配置が強まって日本海側を中心に大雪となり、西日本の平野部などでも積雪を記録した。強い冬型は31日にかけて続く見込みで、気象庁は引き続き警戒を呼び掛けた。雪崩や屋根からの落雪のほか、落雷、突風に注意が必要という。
気象庁によると、30日午後9時現在の但馬各地の積雪は、豊岡68センチ、香住64センチ。兎和野高原(香美町村岡区)184センチ。同高原は同日午前10時に197センチを記録、2005年12月に観測を始めて以来の積雪となった。
積雪は青森県の酸ケ湯や山形県大蔵村、新潟県魚沼市などで3メートルを超え、東北から山陰にかけ積雪が平年の2倍以上になった所が多かった。長崎市で3センチ、山口市で1センチの雪が積もった。冷え込みも強く、北海道中頓別町では30日未明の最低気温が氷点下30・1度を記録。
気象庁によると、日本列島の上空約5千メートルに氷点下36度以下の寒気が流れ込み、冬型の気圧配置が強まっている。日本海側は31日にかけ降雪が続き、西日本と東日本の太平洋側の平地でも積雪となる所があるという。
31日夕までの24時間予想降雪量は、いずれも多い所で、北陸70センチ、近畿と中国地方60センチ、東北50センチ、北海道と関東甲信、東海30センチ。九州北部と四国のいずれも山地で20センチ。
【JRダイヤに乱れ】
30日午後0時35分ごろ、兵庫県香美町香住区のJR山陰線余部駅で、線路が約15センチの雪に覆われ、上り普通列車が進めなくなった。同列車は浜坂駅に引き返し、JR西日本福知山支社は、香住‐浜坂間で終日、運行を取りやめた。
同支社によると、これまでの除雪で線路の脇に雪の壁ができ、雪の持っていき場所がない状態で、作業が遅れているという。同社は夜間も作業を進め、「31日は始発からほぼダイヤ通りに運行する」としている。
一方、30日午前11時半ごろ、豊岡市城崎町のJR山陰線玄武洞駅の構内で、列車の行き違いに使う線路が雪で埋まり、特急、普通上下計25本に最大1時間10分の遅れが出た。
【除雪作業中に男性死亡】
30日午前7時半ごろ、豊岡市日高町東河内の無職岡田武夫さん(84)方の敷地内で、岡田さんが雪に埋まっているのを除雪作業中の近所の男性(69)が見つけ、豊岡南署に通報した。岡田さんは既に死亡していた。
同署によると、岡田さん方は2階建て。高さ約5メートルの2階屋根に滑り落ちたような跡があり、近くにスコップがあったことなどから、同署は、岡田さんが雪下ろし作業中に誤って転落した可能性が高いとみている。
岡田さんは29日午後3時半ごろから、男性らと自宅の屋根の雪下ろしを行い、同4時ごろに男性らが帰宅した後も1人で作業を続けていたという。
現場は神鍋高原の一画。昨年末から断続的に雪が降り続き、発見当時、屋根には約2メートル、岡田さんの体にも40センチ以上の雪が積もっていたという。
今冬、除雪作業中の死亡事故は兵庫県内で初めてとみられる。
(2011/01/30 22:23)
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