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裕次郎や勝新らが愛した「ホテルフジタ京都」閉館

41年の歴史に幕を下ろす「ホテルフジタ京都」

 故石原裕次郎さんや故勝新太郎さん、高倉健ら昭和を彩った銀幕のスターが定宿として利用した京都市中京区の「ホテルフジタ京都」が29日閉館し、41年の歴史に幕を下ろした。

 大阪万博が開かれた1970年、鴨川のほとりに藤田観光が開業した。比叡山や「五山送り火」で知られる如意ケ嶽を望み、祇園や木屋町にも徒歩で行けるロケーションで人気を博した。

 映画スターだけでなく、南座に出演する歌舞伎役者らも利用したほか、故ジョン・レノンさんも泊まった。推理作家・故山村美紗さんの作品には、ホテルが実名で登場するほどだった。

 ロビーには「鴨川を眺めるだけでゆっくり過ごせた」「宿泊し、娘が舞妓(まいこ)を志すきっかけになった」など、利用客が思い出をつづった約260通の手紙を展示。

 藤田観光が2006年に負債圧縮の一環で積水ハウスに土地、建物を売却。その後、藤田観光の子会社が賃貸契約を結び営業していたが、5年間の契約期間が終了した。建物をどうするかなど、今後の利用方法は未定。

 総支配人の福井三千男さん(60)は「この環境はよそにはない最高の資産。ぜひ残してほしい」と話した。

[ 2011年1月30日付 ]

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