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最終更新:2011年1月24日(月) 21時50分

市橋被告の逃亡生活の様子が判明

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 4年前、千葉県でイギリス人女性を殺害した後、顔の整形をしながら逃亡を続けていた市橋達也被告、その逃亡生活の様子がわかってきました。四国でお遍路をしたり、沖縄県の離島に身を潜めたりしていたということです。

 2007年3月、イギリス人英会話講師のリンゼイ・アン・ホーカーさん(22)を殺害したとして逮捕・起訴された市橋達也被告(32)。市橋被告は事件後、およそ2年7か月にわたって逃亡生活を続けていましたが、その様子が明らかになってきました。

 大阪のフェリー乗り場で沖縄行きのフェリーに乗ろうとしたところを発見され逮捕された市橋被告でしたが、最終的に目指した場所は沖縄の、まさに人気のない離島でした。

 弁護士などによりますと、事件後、市橋被告は関東近辺に滞在した後、捜査の手を逃れるために青森、新潟に行き野宿生活を送っていました。そして、次に向かったのは四国。お遍路をすることで「リンゼイさんが生き返ると思っていた」からだといいます。しかし・・・

 「最終的には、そういうことをしても被害者が生き返るわけではないと。どこか人目を気にしないところを探して」(市橋被告の弁護人 菅野泰弁護士)

 沖縄本島から西におよそ85キロ離れた久米島の近くにあるオーハ島。弁護士によれば、市橋被告は久米島まで行きそこからオーハ島までは歩いて渡ったといいます。

 「島までは海を歩いて渡ったという話。遠浅になるので渡れるそうだ。島に渡るに先立って、生活用品の準備をして買い込んで行く。なくなれば魚を釣る。そういう生活をしていたのでは」(市橋被告の弁護人 菅野泰弁護士)

 島の片隅にある小さな小屋。市橋被告はここで過ごしていたとみられます。

 「空いている家を借りたいと言ってきた人もいるが、顔も覚えていない」(島の住民)

 市橋被告は逃亡中、偽名を使って日雇いの仕事をし、金がたまるとオーハ島で過ごしていました。弁護士によれば3度ほど行き来し、長い時は数か月滞在していたといいます。75歳以上の高齢者が6人住んでいるだけのオーハ島。逃亡を続ける市橋被告にとってこの島は「安住の地」だったのでしょうか。この島に市橋被告はリンゼイさんが薦めてくれた「ある本」を持ち込んでいたといいます。

 「比較的、分かりやすいし、面白いということで、“ハリーポッター”を薦められて、原書を市橋被告が入手した」(市橋被告の弁護人 菅野泰弁護士)

 警察は23日、小屋から衣類やペットボトルなどを押収、逃亡中の市橋被告の足取りについて詳しく調べる方針です。(24日17:06)

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