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【サッカー】

李忠成V弾 日本 アジア制覇

2011年1月30日 紙面から

日本−オーストラリア 延長後半4分、決勝ゴールを決めた李忠成(右端)を祝福する岩政(3)、岡崎(左から2人目)、長谷部(同3人目)=共同

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◇アジアカップ 決勝

 【ドーハ松岡祐司、原田公樹】日本、2大会ぶり4度目の戴冠−。サッカーのアジア・カップは29日、当地で決勝を行い、日本は延長戦の末に1−0でオーストラリアを撃破し、アジアの頂点に立った。日本は高さと強さを武器にしたオーストラリアに苦しめられたが、GK川島永嗣(リールス)が神懸かりセーブを連発。延長後半4分、左サイドを突破したDF長友佑都(チェゼーナ)のクロスから、FW李忠成(広島)が強烈な左足ボレーで決勝ゴールを決めた。大会最優秀選手(MVP)にはMF本田圭佑(CSKAモスクワ)が選ばれた。

 強烈な弾道の行方を見届けると、FW李忠成は両手を突き上げ、雄たけびを上げた。続けて、所属の広島で何度も見せてきた天空に弓矢を放つ得意のパフォーマンス。途中出場の李が値千金の一撃を決めた。

 0−0で迎えた延長後半4分、左からDF長友が上げたクロスに、FW李はファーサイドに走り、フリーの状態からこん身の左足ボレーを放ち、ネットを揺らした。

 「最高です。ずっと試合に出られなかったけど、待ちに待ったゴールという結果が出せてよかった。『オレがヒーローになる』と、言い続けていたので、結果が出てよかった」と、満面の笑顔で言葉を弾ませた。

 在日4世で、日本と韓国の代表になれる可能性のあった李だが、北京五輪を前に親族の反対を押し切って、日本国籍を取得。「『李』という名前でも日本代表で活躍できること、希望を見せられることをゴールという結果で示したい」。李は念願だったA代表入りの知らせに、アジア杯での結果でこたえることを誓っていた。その約束通り、大一番でゴールを決めて見せた。

 北京五輪では、世界との力の差を痛感させられた。「いつか力をつけてからA代表で世界と戦いたい」と、李は出場機会の少なくなった柏を飛び出し、広島へ移籍し、昨季は5試合連続得点という結果で、念願のA代表の座を勝ち取った。

 「在日韓国人だった自分が日本国籍を取得して戦うことには賛否両論もあって、僕自身、傷ついたこともありますけど、やっぱり日本代表は僕のあこがれでしたから」。夢に見た日本代表で、そして公約通りのゴールという結果で、自らの選択の正しさを証明した。

 

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