急性心筋梗塞(こうそく)を気管支ぜんそくと誤診され男性(当時76歳)が死亡したとして、熊本市の遺族3人が市医師会に損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決が27日、福岡高裁であった。古賀寛裁判長は約2300万円の支払いを命じた1審・熊本地裁判決を支持し、医師会側の控訴を棄却した。
判決によると、男性は03年5月29日、呼吸困難などの症状で医師会が開設する熊本地域医療センター医師会病院を受診。担当医は十分な検査をしないまま気管支ぜんそくと診断し、男性は3日後に転院先で急性心筋梗塞で死亡した。
同病院は「判決文が届いてから代理人弁護士と相談して対応を決めたい」としている。
毎日新聞 2011年1月29日 地方版