「未恋男子」30代で15%、女子は3.3%
日経ウーマンオンライン(日経ウーマン) 1月27日(木)15時20分配信
今クールのドラマが続々スタートしておりますが、某テレビ情報誌から「冬のサクラ」についてのインタビューを受けたのが新年一発目の仕事でした。「冬のサクラ」はSMAPの草なぎ剛さん主演で、「30代まで一度も恋をしていない男の恋愛」という設定の純愛ドラマ。30代まで恋愛経験のない男性についてコメントしてほしいというのがインタビューの主旨でした。
「つまり、そのドラマの主人公は未恋男子なんですね?」
「未恋男子? なんですか?」
「それは彼女いない歴=年齢の、今まで女性とつきあったことがない男子のことです」
12月に発表した電通総研との共同リリースで、「未恋女子」という言葉が出たのですが、総研の調査では10人に7人の未婚女子にカレシがいず、そのうち「これまで異性とお付き合いしたことがない」という女子は15.2%。未恋女子がいるなら、当然未恋男子もいるわけです。
まず30代(32歳から36歳)では交際経験なし15%(女子は3.3%)、20代後半(27歳から31歳)では16.3%(女子は7.2%)、20代前半(22歳から26歳)では28.6%(女子は16.4%)です。(働き方とライフスタイルに関する全国調査 第3回/2009年)
どの年代でも未恋男子のほうが未恋女子より数が多いのです。
今年の新成人の調査ではもっとびっくりする結果が。なんと、男性の83.7%が現在彼女なし、49.3%が「これまで彼女はひとりもいない」と回答しました。(オーネット「2011年 新成人800人の意識調査」より)
日本は未恋男子天国です。40代になっても「未恋」の人も決して少なくはないはず。未恋と「未経験」は一緒ではありませんが、以前見た記事に「40代でも10人に1人が童貞君?」という記述もありました。40歳になっても未体験の男子は「妖精が見えるようになる」のだとか…
この「未恋男子」たち、実は婚活市場に多数出てきています。彼らは「恋愛したい」のですが、どうやったら女の子と縁ができるか、わからない。そこで「恋愛」=「結婚」の「婚活市場」に出てくるわけです。
◆実は将来有望なのが未恋男子?
さて、この「未恋男子」の増加に対して、女子はどうするべきか?
実は未恋男子は「磨かれざる原石」です。ある女性は将来有望そうな未恋男子を大学入学と同時にゲット。今は弁護士を目指す彼を支えつつ、商社で働いているとか。
「弁護士になったら、モテモテになってしまうかも。心配じゃないんですか?」
「大丈夫。全然モテるタイプじゃないんです。背がすごく低くて、顔も×」
「でも弁護士試験に受からなかったら…」
「それも大丈夫。彼の家って不動産持ちなんです」
うーん。したたかというべきか、しっかりしているというべきか。
私の友人も30代後半にして未恋男子と結婚しました。彼は理系のメガネ君。彼女の好みのタイプだったそうです。パソコン修理を理由に彼を家に連れ込み、夕食までごちそうしたのに、いいムードにならず、彼はさっさと帰ろうとする。バス停まで送っていきながら「なんて、女心のわからない奴だ!もう知らない!」と怒っていたそうです。
しかし「じゃあね」と怒りモードのまま帰ろうとした彼女の背中に、彼は「け、結婚してください!」とプロポーズ。えええ、まだつきあってもいないのに。
この不器用さ、この唐突さ、これがザッツ未恋男子君。後から彼に聞くと「ここで何か言わないと彼女と二度と会えない」と焦ったそうです。そこで精いっぱい考えて出てきた言葉が「結婚してください」だったとか。もちろん、二人は結婚して幸せに暮らしています。
電通総研の調査によると、結婚相手に求めるキーワードは「安、信、楽、近」です。「信頼できる」「価値観が近い」「安心できる」「一緒にいてラク」なのですが、未恋男子君を夫にした人のその後を見ると、「安心できる」「信頼できる」は確かなよう。
今年の新入社員の中に「磨かれざる原石」がいないかどうか、目を皿のようにして探してみてください。ひょっとしたらいいことあるかも。
白河桃子
ジャーナリスト&ライター。慶応義塾大学卒。東京生まれ。家族社会学会会員。「婦人公論」「AERA」「プレジデント」「東洋経済オンライン」「日経」新聞サイト、その他多数女性誌に執筆。女性の年代別ライフスタイル、未婚、晩婚、少子化などに関するインタビューがテーマで、その膨大な取材量には定評がある。「婚活時代」(ディスカヴァー21刊)で山田昌弘中央大学教授ととも提唱した「婚活」は2008年度に続き2009年度も流行語大賞にノミネートされるほど世の中に影響力を持つワードとなり、今日も注目されている
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12月に発表した電通総研との共同リリースで、「未恋女子」という言葉が出たのですが、総研の調査では10人に7人の未婚女子にカレシがいず、そのうち「これまで異性とお付き合いしたことがない」という女子は15.2%。未恋女子がいるなら、当然未恋男子もいるわけです。
まず30代(32歳から36歳)では交際経験なし15%(女子は3.3%)、20代後半(27歳から31歳)では16.3%(女子は7.2%)、20代前半(22歳から26歳)では28.6%(女子は16.4%)です。(働き方とライフスタイルに関する全国調査 第3回/2009年)
どの年代でも未恋男子のほうが未恋女子より数が多いのです。
今年の新成人の調査ではもっとびっくりする結果が。なんと、男性の83.7%が現在彼女なし、49.3%が「これまで彼女はひとりもいない」と回答しました。(オーネット「2011年 新成人800人の意識調査」より)
日本は未恋男子天国です。40代になっても「未恋」の人も決して少なくはないはず。未恋と「未経験」は一緒ではありませんが、以前見た記事に「40代でも10人に1人が童貞君?」という記述もありました。40歳になっても未体験の男子は「妖精が見えるようになる」のだとか…
この「未恋男子」たち、実は婚活市場に多数出てきています。彼らは「恋愛したい」のですが、どうやったら女の子と縁ができるか、わからない。そこで「恋愛」=「結婚」の「婚活市場」に出てくるわけです。
◆実は将来有望なのが未恋男子?
さて、この「未恋男子」の増加に対して、女子はどうするべきか?
実は未恋男子は「磨かれざる原石」です。ある女性は将来有望そうな未恋男子を大学入学と同時にゲット。今は弁護士を目指す彼を支えつつ、商社で働いているとか。
「弁護士になったら、モテモテになってしまうかも。心配じゃないんですか?」
「大丈夫。全然モテるタイプじゃないんです。背がすごく低くて、顔も×」
「でも弁護士試験に受からなかったら…」
「それも大丈夫。彼の家って不動産持ちなんです」
うーん。したたかというべきか、しっかりしているというべきか。
私の友人も30代後半にして未恋男子と結婚しました。彼は理系のメガネ君。彼女の好みのタイプだったそうです。パソコン修理を理由に彼を家に連れ込み、夕食までごちそうしたのに、いいムードにならず、彼はさっさと帰ろうとする。バス停まで送っていきながら「なんて、女心のわからない奴だ!もう知らない!」と怒っていたそうです。
しかし「じゃあね」と怒りモードのまま帰ろうとした彼女の背中に、彼は「け、結婚してください!」とプロポーズ。えええ、まだつきあってもいないのに。
この不器用さ、この唐突さ、これがザッツ未恋男子君。後から彼に聞くと「ここで何か言わないと彼女と二度と会えない」と焦ったそうです。そこで精いっぱい考えて出てきた言葉が「結婚してください」だったとか。もちろん、二人は結婚して幸せに暮らしています。
電通総研の調査によると、結婚相手に求めるキーワードは「安、信、楽、近」です。「信頼できる」「価値観が近い」「安心できる」「一緒にいてラク」なのですが、未恋男子君を夫にした人のその後を見ると、「安心できる」「信頼できる」は確かなよう。
今年の新入社員の中に「磨かれざる原石」がいないかどうか、目を皿のようにして探してみてください。ひょっとしたらいいことあるかも。
白河桃子
ジャーナリスト&ライター。慶応義塾大学卒。東京生まれ。家族社会学会会員。「婦人公論」「AERA」「プレジデント」「東洋経済オンライン」「日経」新聞サイト、その他多数女性誌に執筆。女性の年代別ライフスタイル、未婚、晩婚、少子化などに関するインタビューがテーマで、その膨大な取材量には定評がある。「婚活時代」(ディスカヴァー21刊)で山田昌弘中央大学教授ととも提唱した「婚活」は2008年度に続き2009年度も流行語大賞にノミネートされるほど世の中に影響力を持つワードとなり、今日も注目されている
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最終更新:1月27日(木)15時20分
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