国会は、自民党などが、民主党が平成23年度予算案の週明け31日からの実質的な審議入りを野党欠席のまま決めたことに反発しているのに対し、民主党は、「日程協議で争っても国民の理解は得られない」として、与党だけでも審議を進める構えです。
平成23年度予算案をめぐっては、自民党、公明党、共産党、みんなの党が、審議日程の協議に入ろうとしているにもかかわらず、民主党が一方的に審議入りを決めたとして欠席するなか、28日、衆議院予算委員会で趣旨説明が行われました。そして、その後に開かれた理事会で、自民党などが欠席したまま、週明け31日と来月1日に、菅総理大臣とすべての閣僚が出席して基本的質疑を行うことが決まりました。こうした対応に、自民党の逢沢国会対策委員長は「与党側が冷静さを取り戻して、野党側と話し合う姿勢を示すことを望みたい」と述べたほか、公明党、共産党、みんなの党も、民主党の対応を批判し、このままでは31日からの審議に応じられないとしています。これに対し、民主党は28日夜、岡田幹事長や玄葉政策調査会長、枝野官房長官らが会談しました。このなかでは、「野党が委員会を欠席した理由は理解できない」とか、「野党が出席しなくても粛々と審議を進めざるをえない」といった意見が出され、内閣と党が緊密に連携して、予算案や関連法案の年度内の成立に全力をあげる方針を確認しました。また、安住国会対策委員長は、28日の記者会見で、「日程協議で闘争するようなやり方はどうか。国民の目線が大事で、1日休めば、1日国会議員がさぼったことになる」と述べていて、民主党は、与党だけでも理事会での決定どおり審議を進める構えです。