エジプト デモの一部が暴徒化
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エジプト デモの一部が暴徒化

1月29日 5時2分 twitterでつぶやく(クリックするとNHKサイトを離れます)

過去最大の反政府デモが続いているエジプトでは、政府が夜間外出禁止令を出して事態の沈静化にあたっていますが、デモ隊の一部が首都カイロの与党本部の建物が放火するなど、混乱が収拾する見通しは立っていません。

エジプトでは28日、イスラム教の金曜日の集団礼拝に続いて、各地でムバラク政権の退陣を求める大規模なデモが起き、治安部隊と衝突を繰り返しており、これまでに少なくとも5人が死亡し、800人以上がけがをしました。エジプト政府は、首都カイロなどに夜間外出禁止令を出すとともに、軍を出動させて、事態の沈静化に当たっていますが、夜に入ってデモは収束するどころか、激しさを増しています。このうちカイロでは、中心部の広場を1万人以上のデモ隊が占拠しているほか、与党・国民民主党の本部の建物や警察の車両などに放火し、治安部隊が撤退して無政府状態となっている場所も出ています。外務省や情報省の周辺には、治安部隊の代わりに軍の装甲車が配置され、兵士たちが警備に当たっています。さらに、北部のエジプト第2の都市アレクサンドリアや、北東部の港湾都市スエズなどでも衝突が続き、デモ隊が治安部隊から武器を奪ったという情報もあり、エジプト全土で緊迫した状況が続いています。一方、ムバラク大統領を非難し、デモに参加していたIAEA=国際原子力機関の前の事務局長のエルバラダイ氏は、治安当局によって軟禁状態に置かれているということです。