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時事通信記者が盗用 末尾に「(共同)」表記のまま

2011年1月24日19時5分

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 時事通信社は24日、同社運動部所属の50代の男性記者が共同通信社の記事を盗用していたことを明らかにした。盗用後の記事の末尾には、共同通信社の記事であることを示す「(共同)」の表記が残されており、時事通信社は、パソコン上で記事をコピーして貼り付けた可能性が高いとみて、この記者から事情を聴いている。同社は同日、共同通信社に謝罪した。

 時事通信社によると、盗用があったのは、ノルディックスキーのワールドカップ(W杯)ジャンプで、バンクーバー冬季五輪代表の葛西紀明選手(土屋ホーム)が5位に入ったことを伝えた記事。「葛西、今季最高の5位―W杯ジャンプ」の見出しで、同日午前1時28分に配信された。

 記事は2段落構成で、共同通信が同日午前0時49分に、同じ内容について配信したものと表現が酷似していた。さらに時事通信社の記事であることを示す末尾の表記が、本来の「(時事)」ではなく、「(共同)」となっていた。

 配信後、執筆した記者が末尾の表記に気付き、自ら申告。同社は同1時32分に、問題の部分を「(時事)」と訂正する記事を配信した。

 同社の調査に対し、記者は記事の盗用を認めた上で、内容については、国際スキー連盟のホームページ上で公式記録から確認したと説明しているという。

 同社は今後、盗用の方法や経緯についてさらに調べるとともに、運動部などのデスクが「(共同)」の表記に気付かないまま記事を配信した点についても詳しく調査し、厳正な処分を行うとしている。

 同社の谷定文編集局長は「今回の行為はメディアの倫理に反するもの。執筆者は公式記録で事実関係を確認したが言い訳はできない。記者教育を徹底し、再発防止を図る」とのコメントを出した。

 共同通信社の奥野知秀編集局長は「盗用されたことは遺憾に思う」としている。

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