2011年1月28日
京都府舞鶴市で2008年5月、府立高校1年の女子生徒(当時15)が殺害された事件で、殺人などの罪に問われた無職中勝美被告(62)の第2回公判が27日、京都地裁(笹野明義裁判長)であり、事件当夜に被告に似た男を現場近くで見たと証言した男性と、捜査した舞鶴署員(当時)に対する証人尋問があった。複数の写真の中から目撃した人物を選ぶ「面割り捜査」の前に、署員が男性に被告の顔写真を見せていたことがわかった。
男性や署員によると、中被告が殺人容疑で逮捕される前の09年1月、署員が駐在所で男性から事情を聴いた際、署員のかばんの中にあった被告の顔写真に気づいた男性が「見せてほしい」と依頼。署員は「犯人かどうかはわかりませんよ」としつつも、写真を見せたという。約1カ月後、京都地検の面割り捜査に対し、男性は約50人分の顔写真から被告の写真を選んだという。
検察側の尋問で一連の経緯が明らかにされ、署員は弁護側の尋問に対し、捜査上のミスだったと認めた。
被告は昨年12月の初公判で無罪を主張している。