証言男性「事前に写真見た」 舞鶴高1殺害
舞鶴市で2008年5月、高校1年の小杉美穂さん=当時(15)=が殺害された事件で、殺人などの罪に問われた無職中勝美被告(62)の第2回公判が27日午後も引き続き、京都地裁(笹野明義裁判長)であった。遺体発見現場から約300メートルの場所で被告に似た人物を見たとするトラック運転手の男性は、複数の写真の中から容疑者を特定させる捜査の前に、京都府警の捜査員から被告の写真を見せてもらったと証言した。続く証人尋問で、その捜査員は「見せてしまったのはミスだった」と述べた。
男性は、事件のあった08年5月7日午前3時10~15分ごろに2回、自転車を押す帽子姿の男と10代の女性が歩道で一緒にいるのを見たという。男の印象を「細めの目つきが印象的だった」とし、被告に似ていたとした。
また、男性は中被告が殺人容疑で逮捕される前の09年1月、捜査員の聴取に応じた際、ファイルに挟んだ被告の写真を見たと説明した。その上で「頼んで見せてもらった。(目撃人物に)よく似ていた」と話した。
捜査員は「写真を見た男性は目が良く似ていると言っていた。やはり中(被告)が犯人だと思った。今にして思えば、反応を調書化していれば良かった」とした。
1カ月後に写真の捜査を担当した検察官への証人尋問もあり、男性の話で事前に見たことを知ったと証言した。
弁護側は、男性が事件9日後の府警の聴取では被告が帽子姿だったことを供述していなかったのに、09年1月以降、帽子の話を始めたと指摘した。男性は「後から思い出した」と述べた。
中被告は先月の初公判で起訴内容を否認し、無罪を主張している。
【 2011年01月28日 13時55分 】
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