巨人のルーキーでただ1人、キャンプ1軍スタートする沢村拓一投手(22)=中大=が26日、キャンプイン前にプロ初のブルペン投球を行うと宣言した。この日はキャンプ1軍の選手とともに、宮崎県総合運動公園で始まる合同自主トレに向け空路で宮崎入り。早ければ、合同自主トレ初日の27日にも、剛球を披露する。
8日からジャイアンツ球場で行われていた新人合同自主トレでは、じっくり鍛えるチーム方針により、ブルペンでの投球は禁じられていた。本音は「投げたい」。でも、投げられない。地道に遠投で肩をつくってきた。テレビで見た日本ハム・斎藤のブルペン投球に「素晴らしい投手。いい球を投げていましたね」。焦る気持ちを静めるように、同級生のライバルをたたえたこともあった。
宮崎での合同自主トレでは、ブルペン禁止令は解除される。もう自分を抑える必要はない。宮崎空港に降り立つと「新人合同自主トレで準備をしてきたので、キャンプインまでに一度はブルペンで投げたい。捕手を立たせて投げます」と、きっぱり。中大の先輩である阿部が受けてくれる可能性もあるが「自分の球を投げることに集中したい」。女房役は気にせず、ミットだけを見つめてプロでの第一球を投げる。
宮崎は中大のキャンプ地で毎年訪れており、戸惑いはない。「体調はばっちり。新人が1人というのは意識せず、とにかく頑張る。先輩からいろんなことを吸収したい」。先発ローテ入りへ、土台をつくるための日々がいよいよ始まる。 (永山陽平)
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