学習塾の受講契約や解約の際に保護者らに「ふざけるな」と暴言を吐くなどの威迫困惑行為を繰り返したとして、北海道は24日、特定商取引法に基づき、江別市の「進学塾 Newton」(岩山恭生塾長)に9カ月間、新規契約などを禁じる一部業務停止を命じたと発表した。
道によると、学習塾への業務停止命令は全国で過去2例あるが、威迫困惑行為を認定したのは初めてという。
道によると、岩山塾長は2008年春ごろ、江別市で小学校高学年から高校生を対象とする塾を開き、新聞の折り込みチラシなどで勧誘。契約を断った保護者に「ばかじゃないか。常識ないね」と怒鳴ったり、解約申し出時に「意味が分からない」「とんだクレーマーだ」と罵倒したりした。
返金請求書を置いて、塾から出て行った保護者を追い掛け、かばんに請求書をねじ込んだこともあった。
昨年10月までに江別市消費生活相談窓口に14件の相談があった。契約金など約100万円を返すよう求めた人もいるが、道の調査では返金事例はなかった。
岩山塾長は道に「契約金は塾の運転資金に使い手元にない。処分を受ければ返金できなくなる」などと回答したという。