関西国際空港対岸の「りんくうタウン」(泉佐野市)を国際医療交流拠点とする総合特区構想の実現に向け、府や泉佐野市、病院、観光などの関係者が26日、「りんくうタウン国際医療交流推進協議会」を設立した。
府と市は昨年9月、観光と先端医療を合わせた「医療ツーリズム」の拠点として、りんくうタウンを整備する特区構想を国に申請。市立泉佐野病院や、がん治療専門施設「ゲートタワーIGTクリニック」で、国内外の医師が技術交流し、医療レベルの向上を図る。また、府立大学獣医臨床センターで、外国人観光客のペットの検疫、検診を受け入れることも盛り込んだ。
国は4月から選定を始める予定。協議会では、官民一体で特区実現に向けて協力していくことを確認し、国にアピールする。会長に就任したゲートタワーIGTクリニックの堀信一院長は「日本は医療鎖国の状態。技術が高いというのは思い込みで、数年先には世界の標準から取り残されてしまうだろう。特区は医療水準を高めるために不可欠だ」と話した。【酒井雅浩】
毎日新聞 2011年1月27日 地方版