定例社長会見
2010年
島田社長9月定例会見 - 2010年9月30日 -

<テレビ東京ホールディングス設立について>
3月26日に3社で基本合意をし、経営統合の作業を進め、いよいよ明日(10月1日)、テレビ東京ホールディングスがスタートします。この半年間、各方面にご相談しながら、いろいろな議論をしてきました。ようやく、ここまで来たという心境です。
明日のホールディングス設立は、入れ物を整えたということ。これから、中味をしっかり作る作業が始まります。私たちが目指す「メディアコングロマリット」をどう作り上げていくか。地上波からFM放送まで多くのメディアの集合体として、この多様な流通経路を自由に使いこなし、たくさんの方々にコンテンツを見てもらうための工夫をしていかなければなりません。
今後はメディア間の垣根がなくなっていくわけですから、全体最適のために毎日の仕事をどう改善していくべきか、社員たちには考えてほしいと思います。そうすることによって総合力が生まれ、新しいデジタル時代へ向けての競争力が生まれていくと思います。そのための仕掛けを作ったわけですから、新しい時代へ向けて実りのあるものにしていきたい。経営も従業員も一体となって、一層の努力をし、頑張っていきたい。改めてそう思っています。

基本は、この新しい枠組みの中で、コンテンツの制作力をどうやって強化していくか、そこに尽きると思います。今まで以上にたくさんの人に見てもらうために、いろいろなメディアをどんな手段で使いこなしていくか、もっともっと考えていけるのではないでしょうか。
放送と通信が具体的な形で連携できるわけですし、地上波とBS、あるいは地上波とFM、そういうコラボレーションをすることで、ひとつのコンテンツが一層輝きを増すこともありえると考えています。

10月改編では、『開運!なんでも鑑定団』をベースとした番組がBSで立ち上がりますし、『ワールド・ビジネスサテライト』は、週末にBSで『WBS Weekend』を放送します。この春地上波で終了した『ペット大集合!ポチたま』から派生した番組も、今、BSで放送中です。
同じ設備を利用する番組も生まれます。本社ビル1Fに新設した多目的スペース「7スタ」を使って、地上波とBSがそれぞれ生放送の新番組をスタートします。このような展開に加え、先々はそれぞれの媒体特性をいかした工夫をしていけるよう、もっと突き詰めていきたいと思います。
BSやインターネット、モバイルといった媒体はまだまだ伸び盛りです。テレビ東京のコンテンツ制作力を使ってさらに強化していけば、グループ全体の力に還元されていくことになります。そういうことをもっともっと考えていければと思っています。

<編成関連について>
7月クール第13週終了時(6月28日~9月26日)の視聴率は、GHが6.0%(前年比-1.2ポイント)、PTが5.8%(同-1.0ポイント)、全日2.8%(同-0.4ポイント)と、依然として非常に厳しい状況が続いています。4月スタートの新番組が苦戦していることと、長寿番組の視聴率が低下傾向にあることが要因です。いろいろな企画にチャレンジはしているのですが、必ずしもそれが著しい成功を見たわけでもありません。池上彰さんに出演していただいた選挙特番など、明るい話題もありましたが、苦闘しているというのが現状です。
10月クールは大幅な改編で気持ちを一新し、新しい挑戦をしていきたいと思っています。番組作りという点でも、ひとつ方向性が見えた気がしますので、そういうことを考えながら新しい番組作りをしていきたいと思っています。
10月は、GH30.5%、PT33.2%、全日19.1%と、久しぶりの大幅な改編になりました。新しい連続ドラマ『モリのアサガオ』といった野心的な番組もいろいろあり、放送前にGyaOで1万人無料先行配信といった試みもしています。また、さきほど申し上げたように、地上波とBSジャパンとの連動も様々な形で具体化させます。
この10月の新しいスタートで、視聴率も反転攻勢をかけていくつもりです。現場も知恵と汗を絞っていますので、そこに期待をしています。

Q.池上彰さんの今後の番組予定は
A.私たちテレビ東京は、『ルビコンの決断』などを通して、これまでも池上さんに番組を手伝っていただいていました。それが、今回の選挙特番などへの出演につながったのではないでしょうか。視聴者の趣向が、知的好奇心を満足させてくれる番組に向かい始めてきたということだと思います。池上さんは第一人者ですし、これからも、そのような番組をいろいろと開発して、提案していきたいです。

Q.『モリのアサガオ』のような"放送前"の番組配信については
A.ありだと思います。有料でやるか、無料でやるかということは、これからいろいろな形で検討されていくと思いますが。
これまでは、どちらかというと保守的で、視聴率に影響すると取られがちでした。しかし、いろいろな形で番組を周知させたほうが、見てもらえるチャンスが広がると気がついてきましたし、そのようなサービスはサービスとして成り立つということも認知されてきました。
インターネットやモバイルを使って、番組の認知度をどうやって広げていくか、そういうものを使いながら、番組そのものをどう作り、中味を良くしていくか。必ずしも競合するメディアだと思わなくていいと思います。少しずついろいろ実験をしながら、その辺を見極めていけばいいのではないでしょうか。

Q.ホールディングス化に伴い、テレビ東京ブロードバンドによる自社展開もありえるのでは
A.この世界は自前主義ではダメなんですよね。やはり協力してもらうところにはどんどん協力してもらって、戦線を広げたほうがいいと私は思っているんです。ただ、自社でやらなければならないことと、外部の協力を得て展開するものとの、戦略的なメリハリだけはちゃんとしておかなければならない。そういう点では、テレビ東京ブロードバンドが100%子会社としてホールディングスに入ったことで、垣根が取り払われましたから、指揮命令系統がはっきりし、役割分担もはっきりするので、今まで以上にそういうことをやりやすくなったと思います。そこを踏まえた上で、デジタル戦略についてはいろいろ展開していきたいし、そのためのよりよい組織作りも検討していきたい。その第1ステップだと思っているところです。
特にモバイルを通して配信されることによって、テレビコンテンツの見られ方は、相当変わってくると思います。そこにどう我々が戦略的な展開をしていくかが、これから試されるんだと思います。他社と比べると遅れぎみではありますが、知恵を絞って、テレビ東京なりのやり方や、テレビ東京の特徴的なコンテンツを活かした戦略展開をしていければと思っています。

<多目的スペース「7スタ」について>
新設した多目的スペース「7スタ」についてお話します。
本社ビル1階を、出入りができる明るい場所にしたいという思いと、あのスペースをもう少しうまく使えないかというグループ内のアイディアが、今回の「7スタ」という形になりました。
この10月クールは、平日の昼(地上波)と夕方(BS)に「7スタ」で番組を制作しますので、お越しいただいた視聴者の方に、放送局が番組を作る様子を実際に見ていただき、番組を身近に感じていただきたいと思います。それが、全体の活性化につながればうれしく思います。

あの場所を、フリースペースにしたいというのが、私のかねての願いでした。当面は、スタジオ整備と、番組制作上の問題を見極めなくてはなりませんが、11月以降は、視聴者の皆さんが社屋に入れるような準備を進めてほしいと指示しています。
番組によっては多少制限が必要なケースもあるかもしれませんが、原則はフリーで見ていただければと思っています。使用していない時間帯には、「7スタ」の中も見学できるよう考えています。
テレビ局の1階は、やはり賑やかな空間であってほしい。なるべく皆さんに集まってもらえるスペースにしたいと私は思っています。

<特別番組について>
今後の特別番組について、ご報告をさせていただきます。
ひとつは、登山家・栗城史多さんの特別番組です。栗城さんは現在、エベレストの単独・無酸素登頂に挑んでおり、近く、山頂へのアタックをする予定になっています。成功すれば、日本人初の快挙となりますが、この季節の天候は刻々と変わるので、大事を取りながら、なんとか偉業を達成してほしいと思っています。この模様については、10月下旬に特別番組としてお届けする予定です。
もうひとつの話題は、先日「ソウル国際ドラマアワード2010」のグランプリ作品に輝いた開局45周年記念ドラマスペシャル『シューシャインボーイ』です。この作品を、11月3日(祝・水)13:30から再放送することが決まりました。

<営業関連>
営業実績は8月までの累計で、タイムが前年同期比+0.8%、スポットは+3.7%、タイム・スポットの合計で+1.6%でした。9月も若干鈍ってはいますが、この基調です。上期は比較的堅調に前年比プラスのペースで折り返せるかなと思います。
タイムは、ワールドカップという特殊要因を除くとマイナス基調で、下期は相当慎重に見ていかなければと思っています。新番組を中心に、精力的にセールス活動を行っていますが、なんとか通年での成果を挙げていきたい。新しいスキームの中で、セールスの工夫もしていきたいところです。

<アニメ関連>
(田村明彦 上席執行役員 アニメ局長兼営業局担当補佐)
夏の劇場版アニメの報告です(※数字はいずれも9月24日まで)。
まず、『劇場版ポケットモンスター ダイヤモンド・パール 幻影の覇者 ゾロアーク』については、興行収入が40億3000万円、動員が387万人という成績でした。今年の夏は映画が豊作で、様々なライバル作品がありましたが、そのなかで「ダイヤモンド・パール」シリーズが4作連続で40億円を突破したことは、厳しい環境下で堅調な結果だと思います。
新しいテレビシリーズ「ポケットモンスターベストウイッシュ」も9月23日から放送をスタートし、9.3%という高視聴率を獲得しました。また、ニンテンドーDSソフト「ポケットモンスターブラック・ホワイト」も先週末で335万本という大変な数字を記録しており、改めてポケモンというコンテンツの強さを実感しています。

『劇場版NARUTO-ナルト-疾風伝 ザ・ロストタワー』は、興行収入10億1000万円、動員92万人でした。昨年は興行収入が10億2000万円でしたので、最終的にこの数字を超えそうです。

『劇場版メタルファイトベイブレードVS太陽 灼熱の侵略者ソルブレイズ』は、興行収入が5億1000万円、動員が51万人。2002年に初回公開をし、そのときの興行収入が5億9000万でしたので、若干下回りますが、公開日が8月21日という夏休み後半ということもあり、また、先ほど申し上げた映画豊作の年としては健闘したという評価です。

なお、テレビ東京のアニメ動画配信事業「あにてれしあたー」をリニューアルし、パソコン向けの配信を「ドガッチ」「GyaO」「ニコニコ動画」、携帯向けの配信を「ドガッチモバイル」「QTV」でそれぞれ開始します。一部、すでにスタートしていますが、これから順次拡大していく方針です。

<事業関連>
(井澤昌平 取締役)
今週土曜(10月2日)に『木下工務店カップ フィギュアスケート JAPAN OPEN2010 3地域対抗戦』を開催します。日本チームとして浅田真央選手、安藤美姫選手、髙橋大輔選手、小塚崇彦選手が出場し、バンクーバー五輪、世界選手権で活躍した日本の最強メンバーですので、去年破れた欧州チームからの王座奪還を期待しています。チケットのセールスも、このメンバーが出場するとあって前年比130%を超えており、非常に好調です。
見どころのひとつとして、来年3月に東京で行われる世界選手権へ向け、浅田選手、安藤選手、髙橋選手が、今季フリーのプログラムを初披露します。

同日夜に行われるアイスショー『木下工務店プレゼンツ カーニバル・オン・アイス』には、世界ジュニアチャンピオンで今季シニアデビューする羽生結弦選手、トリノ五輪銀メダリストのサーシャ・コーエン選手、ロシア代表として活躍する川口悠子選手&アレクサンドル・スミルノフ選手という多彩なメンバーが集まります。大変盛り上がるアイスショーになりそうです。

映画については、10月9日(土)より『死刑台のエレベーター』を角川シネマ新宿ほか全国ロードショーします。フランス・ヌーベルバーグの代表作といわれるルイ・マル監督の「死刑台のエレベーター」を原作に、50年の時を経て日本でリメイクした作品です。
吉瀬美智子さん、阿部寛さんを主役に、玉山鉄二さん、北川景子さんと、今最も輝く豪華な顔ぶれが揃いました。4人の愛が交錯する極上のミステリーです。

デジタル事業では、テレビ東京初のiPhone、iPad向け電子写真集アプリ『GAIA What a wonderful world!』が、8月31日の発売開始以来、大変順調に売り上げを伸ばしています。9月25日までで約7000DLの売り上げがあり、今後、1万DLを目指しています。

<地デジ&7ch強化月間の総括>
地デジ完全移行まで残り300日を切り、今日であと297日。テレビ東京も、デジタルチャンネル番号に合わせた7月に、民放連の地デジ推進を担当させていただき、全社的な取り組みを展開しました。スーパー告知や番組での企画をはじめ、「南関東問題」をテーマにした深夜特番の放送や、有楽町、戸越銀座、浅草で、地デジを呼びかける特製うちわを配布、私や菅谷会長も街頭で、地デジと7チャンネルのキャンペーンに参加させてもらいました

これからの時代の主役である子どもたちへ向けたメッセージとしては、"デジタル7ch推進大使"に任命した「ピラメキパンダ」をキャンペーンに活用、7月7日にはキッザニア東京でスペシャルイベントを開催しました。
一方で、番組とインターネットが連動した視聴者参加型キャンペーン「おでかけ7」も実施し、本日、その「おでかけ7」で募集したフォトコンテストの結果を発表しています。
テレビ東京の独自調査では、当社のデジタルチャンネル番号の認知度は、まだ60%を少し超えたところですから、まだまだ頑張らなくてはなりません。残された300日弱の期間を使って、精力的に地デジの普及とデジタル7のPRに努めたいと思っています。

Q. アナログ放送停波の手法について見解は
A. 7月24日をはさんでどういう終わり方をするか具体的に言い合うのは、今はまだ適当ではないと思います。今年いっぱい、どれだけ普及させていけるのか、来年に入ってどう最後の追い込みをしていくのか、そういうことを考えながら、停波の問題が具体的に出てくるんだろうと思います。
問題は、停波した後、残された方々へどうお知らせをしていくかだと思います。混乱なく行けるよう、どのような工夫をするかということではないでしょうか。
送信の方はもう98%くらい達成できているわけですから、我々、放送事業者としては、残り2%に向けて最大限の努力をするということです。ビル陰の問題など周知徹底を精力的に行った上で、停波の手法を改めて考えるということではないかと思います。民放連の広瀬会長も、そういうお考えではないでしょうか。

Q.マルチメディア放送についてテレビ東京の対応は
A.若干遅れたようですが、認可されたことで一歩前へ進み、これから具体的な検討に入っていくということでしょう。テレビ東京としては、委託放送事業者への参加をどういうふうにしていくかになっていくと思います。これから具体的な検討が始まるという段階です。
モバイルに向けた展開が、我々放送事業者にとって、これからの大きなテーマになってきますので、前向きにとらえていきたいと考えています。計画の詳細をいろいろ検討しながら、前向きな対応をしていきたいと思っているところです。

Q.3Dへの取り組みは
A.今年の「隅田川花火大会」などを3D収録しています。収録することによって、今後の展開に備えていますが、まだ地上波で放送する環境にはなっていないと思います。3Dは主力商品と言われているようですが、私たち地上波が流すコンテンツとしては、慎重に見極めながらやっていくしかありません。二次利用、三次利用という意味では欠かせない要件なので、それをどう作っていくかということです。
個人的には、まだ劇場型かなという気はします。家庭のテレビ放送が毎日24時間3Dになると、どういうことになるのか、我々としては見極めなければならないと思います。コンテンツによっては準備をしていかないと、トータルのニーズに応えられない面もあるので、その辺をより分けながら考えていくということでしょう。

(広報・IR部まとめ)

≪会見者≫
代表取締役社長 島田 昌幸
常務取締役 編成局、コンテンツ契約局担当 辻 幹男
常務取締役 経営戦略局、広報局、新規事業推進室担当 三宅 誠一
取締役 コンテンツ事業局、デジタル事業局担当 井澤 昌平
上席執行役員 アニメ局長 兼 営業局担当補佐 田村 明彦
編成局長 多田 暁
広報局長 狐﨑 浩子


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