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2011年1月20日

特別企画 :葬儀業者の経営実態調査

葬儀業者の9割が黒字

〜 需要は安定推移も、葬儀の小型化により減収業者は増加 〜

はじめに

近年、葬儀業に注目が集まっている。高齢化が進む中で、死亡者数と葬儀件数はともに増加しており、今後も市場は右肩上がりで推移することが予想される。この有望な市場に対して小売などの異業種が相次いで参入し、明瞭な料金体系と低価格を打ち出してシェアを広げている。

一方で、葬儀の形は変化の波にさらされている。価値観やライフスタイルが変化し、「家族葬」や「直葬(通夜・告別式を行わない葬法)」に代表される葬儀の小型化・簡素化が進み、従来のような盛大な葬儀へのこだわりは薄くなりつつある。また、核家族化・少子化による親族数の減少や、「無縁社会」の中での参列者減少などにより、1件あたりの葬儀費用は低下傾向にある。

帝国データバンクでは、2010年12月末時点の企業概要データベース「COSMOS2」から、2009年度(2009年4月〜2010年3月までの決算期)の売上高が判明した葬儀業者(互助会等を含む)2190社を対象に、売上高総額の推移、規模・地域・業歴、損益等について分析した。

なお、葬儀業に関する経営実態調査は今回が初めてとなる。今回の対象2190社には葬儀関連ビジネス業者(仏壇仏具、供花等)は入っていないが、動向については3頁で取り上げた。

調査結果

  1. 葬儀業者2190社の売上高総額は、前年度比0.7%増の1兆3048億6900万円。今後も死亡者数と葬儀件数の増加が予想され、需要は安定の見通し
  2. 売上高・損益状況を見ると、黒字を確保する業者が約9割と大半を占めたものの、競争激化や単価減少などにより、前期比で減収となった業者が増加
  3. 葬儀関連ビジネスの動向は、ペット葬儀は比較的安定。一方、供花や運輸(送迎バス、霊柩車等)は売上高総額の伸び率がマイナス

詳細は資料(PDF 258KB)をご覧ください。

お問い合わせ先

株式会社帝国データバンク 産業調査部

TEL:03-5775-3073 FAX:03-5775-3169

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