都内の「おれおれ詐欺」65%増 被害額は全国の4割に子や孫を装って高齢者らから現金やキャッシュカードをだまし取る「おれおれ詐欺」の東京都内の認知件数が昨年、2009年に比べ65・2%増の1520件だったことが27日、警視庁のまとめで分かった。被害額は全国(約80億円)の約4割となる約30億円。 同庁によると、架空請求詐欺や融資保証金詐欺なども含めた「振り込め詐欺」の認知件数は1771件(前年比31・8%)で、全国的に減少傾向にあるにもかかわらず、東京は突出して増えている。 特におれおれ詐欺はこのうち8割以上を占めており、警視庁犯罪抑止対策本部は「東京は金融機関が多く、人口密度も高いので、詐欺グループの拠点が目立たないといった事情があるのではないか」と分析している。 おれおれ詐欺のうち、現金自動預払機(ATM)などへの振り込み被害は729件と依然多発。高齢者らの自宅を訪れ、現金やキャッシュカードを直接受け取る手口は781件もあった。こうした「手渡し事案」の中では、特に警察官などを装ったカード詐取が増えているという。 人口10万人(15歳以上)当たりの振り込め詐欺の被害発生率は15・61人で、東京を除いた平均4・95人を大幅に上回った。 【共同通信】
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