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2011年1月26日(水) 19:20 |
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林原が事業再生ADR申請
医薬品などの製造を行う岡山市の林原が、事業再生ADRによる私的整理手続きを行うことになりました。 負債総額は、1400億円に上ると見られています。 林原は事業を継続しながら、経営の建て直しを図る方針です。
林原によりますと、グループ4社は資金の借り入れ先である金融機関と負債に関する協議を行うため、事業再生ADRの利用を申請し受理されたということです。 林原は水飴の製造会社として1883年・明治16年に創業しました。 独自の研究・開発により、1979年に抗がん剤「インターフェロン」の量産に成功するなど、医薬品分野で注目を集める一方、1990年代にはトレハロースを開発し食品分野でも安定した売り上げを出していました。 林原単独の売上高は、2010年10月期で281億円と、最近3年間は横ばいが続いていました。 しかし、民間の信用調査会社帝国データバンクによりますと、過去の不動産投資や研究開発への投資がかさみ、借入金が経営を圧迫していて、負債総額はグループ全体で1400億円に上るということです。 林原は、今後再建計画案を出し、金融機関とどのような支援を受けるかなど話し合いを行うことになります。 林原は、今後も安心して使ってもらえる製品の供給や研究開発に努めるとコメントしています。 また岡山県の石井知事は、林原が岡山県経済の中で大きな役割を果たしてきたとしたうえで、早期に再生が図られるよう望んでいるというコメントを書面で発表しています。
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