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練馬区:区道交差点が中学校敷地内に 反対住民、署名3000人超集める /東京

 練馬区の西武池袋線大泉学園駅の南側で、区立中学校の敷地内に区道交差点ができる都市計画道路の整備計画があり、区が11年度の事業化に向け調査を進めている。道路整備の構想は60年以上前にさかのぼり、計画が具体化した。区は「街の発展を考えれば必要な計画」とする一方、中学校の保護者や区民が集めた道路建設に反対する署名は3000人を超えた。

 計画は同駅近くから南北に伸びる補助第135号線と、同駅南側約600メートルを東西に走る同第232号線で、区立大泉第2中学校の敷地内で交差する。135号線の計画は1947年に決定。同中学はその10年後の57年、生徒数の増加に伴い、現在地に建設された。232号線の計画はさらに9年後の66年に決まった。区は「当時の詳しい経緯はわからない」と話している。

 区によると、同駅の南側周辺道路は朝夕と自動車が混雑する時間帯が多く、歩行者の安全確保の面でも問題が多いことから整備の開始を決めたという。ただ、計画に反対する区民の1人は「区が調査した、混雑を示すデータは夕方だけトラックの通過台数が異常に増えるなど、信用できない」と指摘している。

 区は中学校敷地内の交差点について、道路高架や地下の案も検討したが、学校環境の悪化などを理由に断念。学校自体の移転も模索したが、付近は住宅街で用地取得が困難なことから、中学校敷地内で平面交差点を整備する公算が高くなっている。

 区は「教育環境を確保する」ことを念頭に調査を続けているが、保護者らからは「交差点があることで教育環境が悪化するに決まっている。なにも、中学校の敷地に交差点を作ることはない」という声も上がっている。

 保護者らは集めた署名を25日、区議会に提出する。【神足俊輔】

毎日新聞 2011年1月25日 地方版

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