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【社会】

死刑囚 友人知人の面会増

2011年1月27日 朝刊

 死刑囚の処遇などについて定めた刑事収容施設法の施行後、死刑囚への面会者が親族以外の支援者や友人などに一定程度、広がったことが二十六日、日本弁護士連合会が全国の確定死刑囚に実施したアンケートで明らかになった。

 調査は旧監獄法時代に実施した二〇〇六年に続き二回目。

 一〇年二月三日までに死刑が確定した全国七拘置所の百十人に質問表を送り、九十人が回答(回答率81・8%)。内訳は男性八十一人、女性五人、不明四人。

 面会者の有無は「できる人がいる」が七十九人(87・7%)、「いない」は十一人(12・2%)。「いない」と答えた割合は、前回の26%よりも減った。

 面会相手は、「親族」が六十五人、「親族や弁護士以外」が六十五人、「弁護士」が六十七人。前回調査では、支援者らと面会していたのは一人で、ほぼ親族に限られていたが、〇七年の施行後の今回調査では友人や知人にも広がっていた。

 一方、面会時間は原則の三十分よりも短い「十五分以下」にとどまるケースが半数を超えていた。

 再審請求などで弁護士に面会するなど、訴訟の依頼時は刑務官の立ち会いを外すことが認められているが、「立ち会わないことがある」と答えたのは、国家賠償請求中の五人を含めた十一人だけだった。

 再審請求は六十二人が行っており、準備中の二人を合わせると71%に上った。

 「医療で不安や疑問を感じている」と答えたのは四十人(44・4%)で、「医師の診察が受けられない」「歯の治療を長期間待たされる」との訴えも。

 同会は「精神疾患が疑われる人は病名や程度、適切な医療が行われているのかが不明。刑の執行停止との関係で問題」と指摘している。

 

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