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鳥インフル発生の養鶏場、大量死後も出荷 鹿児島(1/2ページ)

2011年1月27日5時34分

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 鹿児島県出水(いずみ)市の養鶏場で発生した高病原性鳥インフルエンザの問題で、この養鶏場では採卵用の鶏が大量死した後でも卵の出荷が続けられていたことが、農林水産省などの調査でわかった。卵を集めたトラックや、死んだ鶏の症状をみた獣医師が周辺の養鶏場を回っていたことも判明。ウイルスが拡散した恐れもあり、農水省などは立ち回り先の養鶏場を優先して調べている。

 農水省と鹿児島県の調査では、鳥インフルが発生した養鶏場は約8400羽の採卵鶏を飼育している。21日までの3日間に19羽、22日に30羽、23日に23羽、24日に42羽、25日に84羽の鶏が死んだ。県への通報は25日だった。

 農水省によると、この養鶏場は1日数千個の卵を連日、農協の専用トラックで集めてもらっており、少なくとも24日まで卵を出荷していたとみられる。鶏が鳥インフルに感染した場合、産んだ卵の表面にもウイルスが付着する危険性がある。トラックは県への通報まで周辺農家を回っていたという。

 農水省は、トラックが現在設定している発生養鶏場から半径10キロの移動制限区域を越えて動いていた場合、制限区域の拡大を検討する。また、獣医師は発生養鶏場のほか、複数の組合員の養鶏場で業務をしていた。農水省などはトラックと獣医師が回った養鶏場の特定を進めている。

 獣医師は鹿児島県に対し「解剖の結果、鳥インフル以外の病気と判断した」と話しているという。農水省によると、1万羽規模の養鶏場では鳥インフル以外の理由でも1日に10羽程度死ぬことはありえる。しかし、宮崎県などで今季、鳥インフルの発生が相次ぎ、出水市内も今回の養鶏場のすぐ近くでツルの感染が確認されていることなどから、同省は「念のために迅速に通報してほしかった」としている。

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