鹿島は4月13日、海外大型工事の採算悪化で、2010年3月期の連結業績予想を下方修正し、90億円の営業赤字に転落する見通しだと発表した。アラブ首長国連邦(UAE)ドバイ市政府から受注した都市交通システム(ドバイ・メトロ)の建設工事での損失計上が主因。営業赤字は1961年の上場以来初めてとなる。前回発表では210億円の営業黒字の予想だった。当期純利益は前回予想から30億円減の130億円の黒字の見通し。
ドバイ・メトロの建設工事について、設計変更や追加工事に起因する請負金額の増加分を損失処理した。さらに、アルジェリア公共事業省高速道路公団から受注した高速道路建設工事についても工事原価の増加が想定されるとして、損益見込みを見直した。