面白系Webサービスを何個も作ってみて、当たり前のことがやっと分かりました。

こんにちは。株式会社8bitの高本です。

今週は今のところプログラムをあまり触っていないので精神的に安定しています。

さて、そろそろ今年も終わりに近くなってきたので、来年への抱負と今年の反省を込めて、今回はこの1年間でWebサービスを作ってきたまとめをしようと思います。

反省し始めたら本当に当たり前のことを理解するまで時間をかけたなあ、とつくづく思いました。

今年に入ってから、リニューアルも含めれば6つ位はWebサービスを作ったと思うのですが、どのWebサービスもサービスを通じて受託案件をいただいたという感じで、サービス自体では売上は皆無に等しい状況です。

会社設立当初はとにかく作って社外的なPRという意味もあり、無駄だったとは言いませんが、1年半経って何の収益性もなく、売却もできていないWebサービスたちが沢山できてしまいました。

ある意味、会社としては失敗の歴史でもあると思っています。

ですが、失敗は正して次に活かせば良いので、来年に向けて反省点をまとめました。
以下のことはすべて恥ずかしいくらい本当に当たり前のことです。
「こんなことも分からなかったの?」と思われるかもしれません。

ちょっと頭で考えればわかることですが、個人的には「机上の論理」というのが嫌いで「自分で見たもの、経験したことしか信じない」ので当たり前の経験したことをまとめました。

これから会社でWebサービスを作ろうという方の参考になればと思います。

Twitterなど外部サービスのシクミを使ったサービス自体は運用しても利益はでない。

当社では昨年9月頃からTwitterと連動したWebサービスを1週間に一本くらいのペースで開発・リリースしていました。

設立からだと10サービス以上は作ったと思います。

作ったことに関しては色々学べましたし、このWebサービスたちのおかげでお付き合いのできたクライアント様も沢山いらっしゃるので、後悔はないです。
(無駄でもありませんし、それなりの会社のPR効果はありました。)

ですが、そもそも当社はサービスを運用して利益を生み出すことを目的にしており、サービス自体サーバ費用や開発工数もかかっているのにそのもの自体からは何も利益性が生まれない。

これはどう言い訳してもWebサービスとしては失敗しているのです。

例えば、当社ではTwitter APIを使って色々なWebサービスを開発しました。

Twitte自体は大変優れたサービスですが、Twitter連動系サービスはキャンペーンなどのPRには効果的に利用できるのですが、それ自体が利益を生むようなサービスはなかなか難しいのではないかと思うのです。

 Twitterを使ってPRしつつ、利益の落とし所はサービス内にしっかりある。

ちゃんと利益を出しているサービスはここが違います。
(ここでいうTwitterはあくまでユーザーの感心をそそる切り口でしかないわけです。)

ただ単に発想や企画で面白おかしく表現するだけでは、一過性のUUとPVは集まりますが、利益は何も生まれません。(起業のPR効果という付加価値はもちろんあるかとは思いますが。。)

便利な(使える)サービスでないと使ってくれない。

当たり前すぎますが、これは痛感しました。

前項にかぶりますが、当社でつくったTwitter連動サービスはTwitterに投稿した後、それ以上のものは何もないサービスばかりでした。
ネーミングやちょっとしたアイデアとしてはリリースすると一時的な注目は受けたと思います。

ですが、、、、

投稿してそれ以上に毎日使いたくなる何かがなかった。

IT業界にいますと、仕事の一部ですので沢山のWebサービスと出会い、遊びがてらで使うことも多いですが、一般の事務の方や主婦・パートなどPCに触れる機会や興味がそれほどない方々は登録までしてサービスを使いません。

有意義な情報や日常に便利だから使うのであって、やはり便利で役に立つなサービスでなければならないと思います。

一時的な面白さや話題性はいつか風化していまいます。

ここを理解しないと何個サービスを作っても同じことを繰り返すと思います。

サクラの運用をいくらしても、そこに何かがなければ利益は絶対うまれない。

ユーザー参加型のWebサービスはある程度サクラも入れて盛り上げていく必要はあるかと思います。

ただ、運用側でいくら投稿やコメントをしても、利用価値(情報収集やコミュニケーション)がなければ、ユーザーは去っていきます。

出会い系サイトは何故お金を使って、サクラを使うのかというとサクラ自体がユーザーに期待感という価値を知らず知らずのうちに付けているのだと思います。

サクラをいくら使ってもサクラ自体が動いている感じを装うようなものであれば化けの皮はすぐに剥がれてしまい、ユニークユーザーは増えても直帰率の高いサービスになってしまいます。

サクラをやることで運用したような気分になっていては駄目で、その先の目標をきちんと見据えてサクラもやらないといけないと思いました。

人の意見を聞く(これは個人的なことです。)

割と自分で企画して開発まで自分でやると、人の意見やアイデアを受け入れることができなくなってきます。
これは個人の性格だと思うのですが、自分の経験や見てきたサービスの中での価値基準で作ってしまいがちになってしまいます。

私自身がプログラミングもやっているので、スケジュールや仕様もつかんでいた部分もあり、結構自分勝手に作ってきました。
企画内容からかなり独断で推し進めてきた感じもあります。有無を言わさずリリースしてしまったというか。。

ただ、このくらいの気持ちでやらないと少人数で多くのものをスピーディーに作ることは難しいと思います。

ですが、「ここはこうだと良いよ」とか「これでは使いにくい」という部分を先送りにして、新しいものを作り続けてきたのは良くなかったと思います。時間が限られていれば、それなりの体制を組んでしっかりやるべきです。

ですが、人はなかなか思い通りには集まりませんし、動きません。

自分自身でも作るということは続けていかなくてはならないと思いますので、意見を聞き入れて活かすバッファは作る努力は必要だと感じました。

■これからWebサービスを作るうえで心構え。

・面白系や技術検証系サービスは会社としてリリースしないで個人で検証。

・広告収入というものはあまり考えない。

・課金しても良いと思わせるような「利用価値」を最優先したサービスをつくる。

・世の中の役に立つ便利なサービスを作る。

偉そうに色々書きましたが、Webサービスの運用経験が豊富なわけではないので、試行錯誤してやっていくのかと思います。
サービスを盛り上げるためには時間もかかりますし、まだしていない努力もあるとは思います。

作れば作ったなりに考えるようにはなりますし、何をやればどうなった、などの経験値は増えていきますので量産は無駄とは思いません。

ただ、少数精鋭の企業として取り組んだときに、結果としてこれは反省しないといけない思った次第です。
Webサービスは個人でもどんどん簡単につくれるようになっていますが、企業として取り組む際に意識すべき個人的な見解です。

こんなことを書きつつも現在リニューアルも含めて2つサービスを企画開発しています。

今回はスタッフに任せています。
作り手ではなくて客観的に見たときに気が付くことも多いです。

12/20リリース予定のプリクラを使ったサービスです。
自分だけの発想ではなかなかプリクラを使うという発想はでません。人に任せることも良いサービスを作る一つの手段なのかもしれません。

http://prilabo.net/

【参考までにつくったサービス】

本記事はサービスの紹介がメインではないので、各サービスの説明は省きます。

http://intro.grmo.jp/
http://town.grmo.jp/
http://nomi-tomo.net/

Twitter連動系
http://tritter.eightbit.jp/
http://pettwie.eightbit.jp/
http://nickname.eightbit.jp/
http://miss.eightbit.jp/
http://mr.eightbit.jp/
http://nail.eightbit.jp/
http://lastfood.eightbit.jp/
http://lastword.eightbit.jp/
http://yaskatter.eightbit.jp/

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コメント / トラックバック4件

  1. [...] このサービスをリニューアルして思ったのが、やっぱりTwitter連動サービスはどこまでいっても連動サービスでしかないということ、収益化の難しさをすごく感じました。 このことは前々回くらいの私の投稿で書きました。 [...]

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