4LDKに高齢者が2人、盆唐は今やシルバータウン(下)
【失われた20年、日本に学ぶ】
■退職した高齢者が集まり、高齢化が加速
盆唐の高齢者人口は急速に増加している。10年前の2000年には、65歳以上の高齢者人口は2万2000人だったが、昨年末には3万7000人となり、70%ほど増加した。一方で盆唐全体の人口は、05年の45万人を頂点に、年々減少している。
高齢化の波は、高級かつ大型のマンションが立ち並ぶ九美洞、亭子洞、数内洞でも際立っている。九美洞の65歳以上人口の割合は、昨年10月末の時点で3516人を記録し、全体の10%を上回っている。数内1洞と亭子2洞も、盆唐の平均8%を上回っている。不動産114のキム・ギュジョン本部長は、「かつて大型の高級住宅といえば、主に経済力のある60代以上の高齢者が住んでいた。ところが最近は、住宅価格の下落で買い手が付かず、処分したくてもできない高齢者たちが増えている」と述べた。盆唐など首都圏の新都市では一昨年から小型マンションに人気が集まり、大型マンションの価格が下がり続けている。亭子洞周辺にある大型の住商複合施設ではここ1年間、数億ウォン(1億ウォン=約730万円)単位で価格が下落している。
■需要不足で新都市の必要性が半減
かつて首都圏での住宅不足解消に大きく貢献した新都市でのマンション大量供給は、最近、高齢化と人口減少の影響で徐々に先細りしている。
現在、韓国での住宅普及率は100%を突破しており、絶対的な住宅不足はすでに解消された。その上、10年後の2020年からは、人口がさらに減少することが予想されている。しかも、1人暮らしや夫婦2人だけの世帯の割合も40%を上回っており、2020年には日本と同じ50%に達することが確実視されている。
韓国開発研究院(KDI)は年間の住宅需要増加率について、2030年には0.05%にまで落ち込み、事実上低迷すると予想している。そのため、これまで新都市開発を中心に、毎年40-50万軒以上に達した住宅の大量供給時代は、ついに幕を閉じようとしている。現在、政府が開発を進めている首都圏と地方10カ所以上の新都市は、需要不足で開発が中断される可能性もある。
■都市再生
新都市中心の都市開発により、市街地が老朽化して起こる都心の空洞化を防ぎ、停滞した都市の経済を復活させることを意味する。先進国ではすでに普遍化している都市開発の技法だ。ソウル市が推進する「ニュータウン事業」がその代表的な事例。ソウル都心にある老朽化した住宅地や商店街などを撤去し、オフィステル(住居兼事務室)や住商複合マンション、ホテルなどを建設するというものだ。
ユ・ハリョン記者
李錫雨(イ・ソクウ)記者
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