佑が初任給　“庶民派”小遣いは５万円

　日本ハムのドラフト１位・斎藤佑樹投手（２２）＝早大＝が２５日、“庶民派宣言”をぶち上げた。プロ入りして初めての給料日を迎えた斎藤は「しっかりとした金銭感覚を持っていたい」。ド派手な私生活ではなく、普通の２２歳と同じ、質素な暮らしを送る考えを示した。

　アルバイト経験がない斎藤にとって、この日は人生初の給料日だった。１年目の年俸は推定１５００万円。それを１２分割したうち、税金などを差し引いた約９０万円が振り込まれたはずだが、スーパールーキーの考えはいたってつつましかった。「一般の大卒社会人の初任給はどれぐらいですか？　そのレベルに合わせたい。ユニクロも全然着ますよ」。２０１０年の大卒社会人の初任給は１９万７４００円（厚生労働省調べ）。斎藤の収入とは比較にならないが、生活レベルをむやみに上げるつもりはない。

　給与の管理も自身で行うといい「金銭感覚を狂わせたくない。野球を卒業した後も、普通の社会人に戻れるようにしておきたい」とも。月々の小遣いも５万円以内に抑え、残りは貯金にあてるという。ちなみに３年前にドラフト１位で入団した中田は入団早々に月の小遣いが３０万円であることを明かし、報道陣の度肝を抜いた。中田の破天荒さもプロとしての魅力の一つだが、斎藤はあくまで地に足を着けた自分のスタイルを貫く。

　初任給の使い道を問われると「一緒に行くのは難しいが、２人でどこかに行ってもらえたら。ヨーロッパとか」と両親に海外旅行をプレゼントするプランも明かした。空前のフィーバーにも浮かれず、親思い。できすぎなぐらいの優等生ぶりも、大きな魅力の一つだ。　（臼杵秀之）