実体ない社債で代金詐取容疑　男女７人を逮捕

　高利の配当をうたい文句に営業実体のない会社の社債を売り、栃木県の女性から５０万円をだまし取ったとして、警視庁捜査２課は２４日、詐欺の疑いで、無職金徳勲（キン・ヨシオ）容疑者（２７）＝埼玉県越谷市＝ら男女７人を逮捕した。

　捜査２課によると、金容疑者らは、渋谷区に登記され、中国で掘削事業をしている建設機械販売会社「アジアビジネスコンソーシアム」が年利１０％の社債を販売する、とした虚偽のパンフレットを高齢者らに送付。実体があると信じさせるため、架空の証券会社「アクア」の社員を名乗り「社債を高値で買い取る」と電話していた。

　金容疑者らが管理する口座には昨年８月から１０月にかけ、約５０人から計約６千万円が振り込まれており、１人で約２千万円を支払った人もいた。

　７人の逮捕容疑は昨年８月、栃木県真岡市の無職女性（６１）から、アジア社の社債代金として２回にわたり計５０万円を振り込ませ詐取した疑い。

　同課は、アジア社と金容疑者らとの関わりを詳しく調べている。