京都大医学研究科付属動物実験施設(京都市左京区)で09年8~9月、マウスを使った実験中に京大病院の40代の女性医師が吸入麻酔薬「ハロタン」を誤って吸い込み入院する事故が起きていたことが25日、京大への取材で分かった。排気装置の不具合が原因で、10年3月に京都上労働基準監督署の是正勧告を受けた。女性医師は2カ月入院したが現在は回復しているという。
京大によると、是正勧告は排気が不十分だったことなどを指摘し、肝障害の副作用のあるハロタンの危険性を実験従事者に認識させるよう求める内容。これを受け、同実験施設は不具合のあった排気装置の使用を中止し、ハロタンの使用も禁止した。【広瀬登】
毎日新聞 2011年1月25日 11時35分