豊作願い天狗舞う　魚津・小川寺で奇祭「宮田」

　魚津市小川寺地区に古くから伝わる奇祭「宮田（みやでん）」が二十三日、地区の寺院「光学坊」であった。「天狗（てんぐ）」などの奇面をつけた踊り手と二人獅子による小川寺の獅子舞（県無形民俗文化財）が披露され、住民が五穀豊穣（ほうじょう）や無病息災を願った。

　宮田は、神前に供える米を収穫する水田のこと。昔は苗代に種もみを下ろし、村中で祝う祭りとして四月に行っていたが、今は一月の火祭り行事と合わせて行っている。

　本堂に集まった住民約五十人が焼き豆腐やイワシなど祭り用の膳を囲み、うたげが盛り上がったころ合いに踊り手と二人獅子が登場。笛や太鼓のおはやしに合わせて、踊り手が右手右足、左手左足を交互に上げながら跳びはね、住民を沸かせた。　（武田寛史）