ライフブタ放牧で耕作放棄地を再生せよ 循環型農業、6次化で「一石三鳥」+(2/4ページ)(2011.1.23 12:00

  • [PR]

[ライフ]ニュース トピック:農業・林業

  • メッセ
  • 印刷

ブタ放牧で耕作放棄地を再生せよ 循環型農業、6次化で「一石三鳥」

2011.1.23 12:00 (2/4ページ)
放牧したブタに野菜の残さを与える降矢農園の降矢セツ子取締役=福島県郡山市田村町

クリックして拡大する

放牧したブタに野菜の残さを与える降矢農園の降矢セツ子取締役=福島県郡山市田村町

 「牛は草しか食べないがブタは食欲旺盛で雑草を茎や根まで食べ尽くす。耕作放棄地を掘り起こしてくれるんです」

 電線で囲われた放牧地内を眺めると、雑草が消え、黒土があらわている。将来は牧草地にして牛を飼いたいという。「こんなヨーロッパのような風景にしたいですね」。降矢社長はカレンダーの写真を示しながら熱く語る。

    ◆◆

 農水省が昨年11月に公表した「2010年世界農林業センサス」によると、福島県内の耕作放棄地は2万2935ヘクタールで全国最大。5年前の前回調査より3・2%拡大した。

 同調査によると、福島は農家など経営体の数は東北最多だが、平均耕地面積では最小だ。福島県で耕作放棄地が多いのは、「かつて中山間地の暮らしを支えたクワや葉タバコが衰退し、虫食いのような遊休地が多く残った」(県農村振興課)ままだからだ。県は転作や緊急雇用対策を活用した開墾を促しているものの、放棄地拡大のペースに追いついていない。

 降矢社長は「農地が荒れると虫の巣ができて近隣の田畑に迷惑がかかる」と懸念する。傾斜地で主にクワを作っていた川曲地区も、いまや畑の9割が耕作放棄地だという。このため、4年前から地域内で対策に乗り出したが、「実際は雑草取りくらいしかできない」のが実情だ。

このニュースの写真

放牧したブタに野菜の残さを与える降矢農園の降矢セツ子取締役=福島県郡山市田村町
放牧したブタに野菜の残さを与える降矢農園の降矢セツ子取締役=福島県郡山市田村町
降矢さんに呼ばれてエサへと走るブタたち=福島県郡山市田村町

関連ニュース

  • [PR]
  • [PR]

[PR] お役立ち情報

PR
PR

編集部リコメンド

このページ上に表示されるニュースの見出しおよび記事内容、あるいはリンク先の記事内容は MSN およびマイクロソフトの見解を反映するものではありません。
掲載されている記事・写真などコンテンツの無断転載を禁じます。
© 2011 The Sankei Shimbun & Sankei Digital