伊賀市の深刻な救急医療問題について、住民の立場でできることを考えようと、「伊賀市民の地域医療を育てる会」が23日、発足した。会員は205人で、医療従事者や行政と住民の橋渡し役を目指すという。
同市内であった設立総会では、奈良県内の病院存続運動などに取り組む山崎直幸さん(47)=同県大和郡山市=が講演。国立奈良病院(現市立奈良病院)の統廃合計画に対し、署名運動などで存続につなげた経緯などを紹介し、「もうだめかと思ったことは何回もあったが、諦めないことが大事。立場の違いを超え、同じ方向性で活動することが必要」と呼び掛けた。
「育てる会」の中井忠男事務局長(55)=伊賀市千戸=は「上野総合市民病院の重要性を再確認し、充実に向けてできることを考えたい」と話していた。【伝田賢史】
〔伊賀版〕
毎日新聞 2011年1月24日 地方版