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[ライフ]ニュース
【from Editor】皇統をめぐる議論の真贋
2011.1.21 07:58
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振り返れば、小泉政権下の16年末、「皇室典範に関する有識者会議」が設けられ、有識者の中に皇室や皇統問題に詳しい専門家不在のまま、1年足らずの議論で「女性・女系天皇容認」「男女を問わず長子優先」という結論が出された。女性天皇と女系天皇の区別も不明確で、男系継承されてきた皇統の歴史を根底から否定するものだった。
国民から批判の声が上がったにもかかわらず、政府は有識者会議の結論に沿った皇室典範改定案を国会に提出しようとしたが、18年9月、悠仁さまのご誕生もあって改定案は棚上げされ、以後、女性・女系天皇を認めようとする拙速な議論も沈静化した。それが今再び動き出そうとしている。
皇室の弥栄と日本国の永続を願う国民にとってあるべき皇位継承とは-。なぜ125代にわたって男系で継承されてきたのか。連綿と受け継がれてきた先祖の意思、その“遠くの声”に耳を傾け、歴史の事実に虚心に向き合うとき、「もはや男系継承は無理、万策尽きた」という主張がいかにも浮薄なことに想(おも)い到る。(「別冊正論」編集長 上島嘉郎)
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