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【サッカー】【目撃者】結束の勝利 W杯組提案のミーティングで若手鼓舞2011年1月15日 紙面から 【ドーハ松岡祐司、原田公樹】サッカーのアジア・カップは13日、1次リーグB組の2試合を行い、日本代表はシリアを2−1で撃破し、今大会初白星を挙げた。日本は勝ち点4でヨルダンと並んだが総得点差でB組首位。MF長谷部誠のゴールで先制した日本は後半31分、疑惑の判定からGK川島永嗣が一発退場となり、PKで同点とされた。しかし、同37分にMF本田圭佑がPKで勝ち越し点を決めた。日本は17日に準々決勝進出を懸け、既に敗退が決まったサウジアラビアと対戦する。 GK川島の退場で10人になってから勝ち越しゴールを奪った歓喜の激勝。ザッケローニ監督はドーハの夜空に右拳を突き上げ、叫び続けた。温厚な指揮官が顔を紅潮させ、珍しく興奮していた。ベンチは総立ち。土壇場で寄り返した反発力、底力だった。 伏線がある。1月11日、ドーハ市内の宿舎の一室。全選手が初めて集った。長谷部、本田圭、長友、松井らW杯組の提案だった。ヨルダンを相手にまさかのドロー。攻めも守りもギクシャクした。シリアに負けるようなことがあれば、夢も希望も雲散霧消。軽くはない空気の中で、主将の長谷部が口火を切った。 「日本代表に選ばれた誇りを持って、練習からもっと積極的にやろう。優勝するためには、もっとやらないといけない」 微妙な気持ちのずれ、ざらついた心をさらけ出した。W杯とは比べられない、比べてはいけない。でも、W杯組は少なからずチームに物足りなさを感じていた。体の芯が燃えたぎるような熱っぽさを欲していた。新たにメンバーに加わった選手とはくぐった修羅場の数が違う。だから、しょうがない、ではなく、どうしても伝えたかった。 長友は言う。「気持ちの確認。どこかに緩みがあった。あのミーティングで雰囲気が変わった。チームが1つになれたと思う」。こわばった思いは、熱のこもった経験者の言葉に溶かされ、結束へと動き出した。 波乱、混乱、怒りの抗議…。後半27分。川島のプレーに対する主審のジャッジに、控え組の森脇、柏木、岩政、権田らは鬼の形相で副審に詰め寄った。まさに一触即発。その怒声の輪の傍らにいたであろう遠藤はこう見ていた。 「ああいう場面でベンチを飛び出してみんなが抗議したりアップしている選手が抗議したりってのは、チームとして非常に良いことだと思う。ああいう気持ちを持てば、さらに成長すると思う」 弱さも、もろさもある。が、この勝利は単なる1勝を上回る。生きながらえて帰ってきた選手たちを見て、そんな思いを深めた。 PR情報
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