17日行われるサッカー・アジアカップのサウジアラビア戦で出場停止となる川島(リールス)に代わり、先発出場が濃厚なGK西川(広島)は、「必ずゼロで抑えたい」と出番に備えている。
13日のシリア戦の後半、判定をめぐる混乱のさなか、西川は平常心を保っていた。川島の退場による緊急出場にも「アクシデントも頭に入れて常に準備するのがサブの仕事」と動じなかった。直後のPKは決められ、代表4戦目で初失点を喫したが、コースは読んでいた。その後は相手のシュートを確実に止め、勝利に貢献した。
武器は正確なキック。ユース時代はGKながらFKを任され得点を量産するなど左足の精度は高く、「11人目のフィールドプレーヤー」として後方からの組み立てに参加する。「DFの裏は自分の守備範囲を広くしようと思う」と、特長を最大限生かすつもりだ。
08年の北京五輪出場など各年代で正GKを務めてきたが、昨夏のワールドカップ(W杯)はメンバー入りが有力視されながら川口(磐田)が主将として選出されたため、落選した。今大会は次のW杯への再スタート。「ボールをはじくのではなく、(両手に)収められれば安定感につながる」と、一つ一つのキャッチングにこだわってきた練習の成果を出すつもりだ。【江連能弘】
毎日新聞 2011年1月16日 17時31分