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【スポーツ】

過去2戦苦闘 岡崎が打開 サッカー・アジア杯 対サウジ5−0

2011年1月18日 朝刊

 【ドーハ=垣見洋樹】サッカーのアジア・カップ第11日は17日、当地で1次リーグB組の最終戦2試合を行い、2大会ぶり4度目の優勝を目指す日本は岡崎(清水)のハットトリックなどでサウジアラビアに5−0と快勝し、勝ち点7で同組1位での8強入りを決めた。ヨルダンと勝ち点で並んだが、得失点差で上回った。21日午後4時25分(日本時間午後10時25分)からの準々決勝で、A組2位の開催国カタールと対戦する。

 日本は左足首を痛めている本田圭(CSKAモスクワ)が外れたが、2連敗で敗退が決まっていたサウジを相手に序盤からボールを支配した。岡崎が前半8分に先制すると、同13分には頭で押し込んで2点目。その後も甘い守備を突いて前田(磐田)が2得点し、岡崎は後半35分にも加点した。守備陣は3戦目で初めて無失点で切り抜けた。

 もう1試合はヨルダンがシリアを2−1で下し、B組2位で突破。準々決勝はA組1位のウズベキスタンと対戦する。

    ◇

 岡崎は相当な決意でこの試合に臨んでいた。「3戦目は言い訳できない」。これまで苦戦した原因を、すべて振り払うかのようなプレーを見せた。

 前半8分、相手DFの裏に走り込み、遠藤から山なりのボールを呼び込んだ。右足で浮かせてGKをかわすと、後は流し込むだけだった。

 間髪入れずに畳み掛けた。5分後、再び相手DFの背後に走り込み、今度は香川の左クロスに頭で合わせた。

 敗退が決まっているサウジアラビアの戦意を根こそぎ奪い取り、続く前田の得点を呼び込んだ。

 今大会は昨年のワールドカップ(W杯)ベスト16の日本に、格下の国々が挑む構図。日本は格上との戦いから一転、守りを固めるチームを攻略しなければならなくなった。

 「アジア相手で慣れてないから、ああいう形(1勝1分けの過去2戦)になった」。苦戦の理由と対策を考え、打開したのが岡崎だった。

 一つはシンプルな縦への攻撃。ボールを保持できても裏に抜け出す形が少なく、練習で改善に取り組んだ。

 もう一つは早く試合を決めること。「日本を強いと思わせる部分が足りなかった。相手にいけると思わせちゃいけない」。ベテランの松井はそう話したが、前のシリア戦ではできなかった。

 先制して日本ペースに持ち込んだものの、追加点を奪えずにいるうちにGKが退場するなどして接戦に持ち込まれた。

 この日、スタンドにサウジアラビア応援団の姿はほとんどなかった。相手の戦意を考えれば結果は参考にすぎない。だが、続く決勝トーナメントに向け、チームが成長しているのは間違いない。 (垣見洋樹)

 

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