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何が改善されたのか 〜日本対シリア〜

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 日本が無事にグループリーグ突破を決めたので、アジアカップの復習を最初に行う。優勝すれば、コンフェデが待っている。イラクがブブゼラの元で試合を行っていた大会である。ドゥンガのブラジルがその強さを証明し、アメリカが献身的なスタイルの偉大さを改めて世界に示した大会であった。お祭りに参加できるなら是非である。

 しかし、日本は幸運にもコパ・アメリカがまっている。ブラジルで行われるわけではないが、南米で行われる間違いなくガチな大会である。なので、どうしてもコンフェデが必要という状態ではない。コンフェデは間違いなくガチとは言えない戦いなので。しかし、祭りには参加できるに越したことはない。また、3位になるとアジアカップの予選が免除になる。アジアカップの予選が免除になれば、列強国と試合をする機会に恵まれる可能性がある。もちろん、協会につてがあればだが。

 という、シリア戦とまったく関係ない前フリであった。最初にも記載したが、管理人のアジアカップノルマは存在しない。いわゆる内容次第である。内容に4年後への道筋が見えるならば、別にどこかで負けても仕方ない。優勝しても、わけわからんサッカーなら、声を高らかに上げる体である。今のところ、ザッケローニの日本はいたって普通のサッカーなので、その判断が出来にくいところである。

 戦前から叫ばれているように、日本は何の準備もなく大会に突入した。なので、ザッケローニらしさをチームに反映させるのはまだ先の話になる可能性が高い。いわゆる普通のサッカーをしながら、悪いところをなおして精度を高めていく作業を、淡々と見守る大会になりそうな気配である。じゃ、ヨルダン戦と比べると、日本はどこが修正されたのか、そしてこの代表の弱み、つまり、修正が難しそうなところはどこよ、ということを追っていく。

 ■謎のシリア。

 サッカーは相手のあるスポーツである。シリアのシステムは4-3-2-1。色々なシステム解釈が可能な並びであった。わかりやすくいうと、ワントップを前線に残して、残りの選手は自陣で守備ブロックを形成型である。この守備ブロックの形が非常に独特であったシリア。DFラインはちょっと中央よりであった。なので、長谷部、本田、前田といった本来サイドにいないはずの選手がサイドに飛び出すとフリーになれることが見られた。

 特筆すべきは中盤の形である。中央は3枚がほぼ横並びであった。選手同士の距離感が近いので、いわゆるアンカーがいたとは言い難い布陣であった。この3枚がDFラインの近くでバイタルエリアを埋めていた。極端なことを言えば、アンカーが3人もいるねという感じである。で、4-3-2-1の2はSHでサイドの守備を行っていた。なので、中央の3枚とワントップの間に広大なスペースが出来ていたのである。もちろん、この狙いは不明。

 ワントップはがむしゃらに守備を仕掛ける場面が見られた。もちろん、ボールを奪えるはずはない。圧倒的に有利な状況におかれた日本は簡単にボールを運ぶことが出来ていた。シリアは一応ゾーンで守っている様子。なので、ボールホルダーに抜かれることを嫌がっているようで、縦のパスコースを限定するくらいしか仕掛けてこなかった。また、ゾーンの役割が明確すぎるようで、そのまま寄せ続けたり、相手についていくべきなのに、ここからは俺の持ち場じゃないとボールから離れるSHが目撃された。

 前述したMFとFWの間に広がった広大なスペース。このスペースに配置された日本の選手は長谷部と遠藤である。つまり、遠藤だけでなく、長谷部も自由であった。こんな状況だったので、日本の攻撃はかなり機能するように見えたわけである。ついでに言えば、内田も自由だったので、ビルドアップ型のSBからすれば、持ち味を発揮し放題であった。内田は作れるタイプのSBである。シャルケでも攻撃の中心。
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