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【スポーツ】

サッカーアジア杯 新鮮力はつらつ日本

2011年1月19日 朝刊

 サッカーのアジア・カップで17日、日本はサウジアラビアを圧倒して8強入りを果たした。岡崎、前田の攻撃陣が計5点を挙げた快勝劇。難敵を退けて準々決勝進出を決めた試合後、主力より声を弾ませたのは、大会初出場の若手たちだった。

 後半、内田(シャルケ)に代わって入り、前田の得点をアシストした伊野波(鹿島)は「少しでも監督にアピールしようと思った」。終盤、遠藤に代わった本田拓(清水)は「出たことは自信になる。もっと出たいから練習から頑張る」。

 すでに敗退が決まっていたサウジアラビア相手に、日本は序盤から容赦なくゴールを重ねた。一方的な展開に、ザッケローニ監督はあえて伊野波ら1、2戦で起用しなかったベンチメンバーを次々に投入。「控え選手の力を信じている」「選手の成長を促したい」。試合前、そう話した通りの采配だった。

 象徴的だったのは天才肌の柏木(浦和)。年末の国内合宿から終始控え組に入っていた23歳は気力を欠いていた。試合の3日前、「朝起きたときにやる気がしなかった」。そんな態度に、温厚な監督が雷を落とした。

 叱るだけでなく、思い切った賭けに出た。けがの本田圭の代わりに柏木を先発で起用。柏木は献身的な守備で勝利に貢献し「出してもらえたことは大きかった。サッカーの部分でみんなとうち解けていける」と感謝した。

 初戦、2戦目と勢いを増したチームの中で、ばらついていたやる気の統一に成功。準々決勝で対戦するカタールは開催国で、監督は「サポーター全員が敵に回る」と警戒する。アウェーの中で、高まりつつある日本の結束力が対抗する武器になりそうだ。 (垣見洋樹)

 

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