【ドーハ江連能弘】サッカーのアジアカップは大会第12日の18日、C組の最終戦2試合を行い、昨夏のワールドカップ(W杯)に出場したオーストラリアと韓国が順当に準々決勝進出を決めた。
オーストラリアはジェディナクの2試合連続ゴールでバーレーンを1-0で降した。前回3位の韓国はインドに4-1で大勝した。19歳の池東※が2得点。具滋哲は今大会4点目を挙げ、18歳の孫弘敏もゴールを決めた。
オーストラリアと韓国は2勝1分けの勝ち点7で並び、直接対決も引き分けているため、得失点差でオーストラリアが同組首位、韓国が2位となった。オーストラリアは初出場で8強入りした前回07年大会に続く決勝トーナメント進出で、22日の準々決勝でD組2位と、韓国は同じくD組1位と対戦する。
バーレーンは1勝2敗、インドは3戦全敗に終わった。
※はさんずいに元
バーレーンの猛攻をしのぎ、C組首位通過を果たしたオーストラリア。38歳のGK、シュウォーツァーの好守が勝利を引き寄せた。
1次リーグ突破へ望みをつなぐバーレーンに対し、序盤から受けに回り、押される展開。前半37分、MFジェディナクが一瞬のすきを突いてミドルシュートを決めたものの、その後も劣勢が続く。だが、バーレーンの攻撃の前に守護神が仁王立ちした。前日に続く雨でボールは滑りやすく、GKには厳しい条件。後半5、13、22分と強烈なシュートを浴びたが、いずれも体を張って阻止し、最後まで得点を許さなかった。
93年に代表にデビューし、2度のワールドカップ(W杯)を経験。大ベテランとなった今もあくなき向上心を持ち続ける。この日のハーフタイム。他の選手がロッカーに戻る中、一人ピッチに残り、ミドルシュートのキャッチング練習を黙々とこなした。第2戦の韓国戦のハーフタイムでもクロス対策を続けるなど、妥協を許さない姿勢が見て取れた。
チームは終了間際、FWケーヒルが負傷交代。主力のDFカーニーやウィルクシャー、MFカリナも故障を抱える中、守護神の存在感は増している。かつてJ1浦和を率いたオジェック監督は「素晴らしいパフォーマンスだった。特に後半は何度も好セーブを見せてくれた」と賛辞を惜しまなかった。【江連能弘】
毎日新聞 2011年1月19日 10時05分(最終更新 1月19日 10時12分)