日本 - カタール戦の採点 (アジアカップ・準々決勝)
じじ提供:J3+
2011年01月22日13時09分
スタメンGK 川島永嗣 5.0
→ 出場停止明け。そのままサウジアラビア戦でゴールを守ったGK西川が先発する可能性もあったが、ザッケローニ監督が選んだのはGK川島。信頼していることを感じさせるが、2失点目のポジショニングはいただけなかった。ごちゃごちゃしていた中で、際どいボールが入ってきたという不運もあったが、あのポジションではノーチャンスだった。それ以外は目立ったミスはなかっただけに、痛いプレーだった。
DF 伊野波雅彦 5.5
→ DF内田が出場停止のためスタメンに抜擢。しかしながら、前半から攻撃が中途半端でクロスのミスが目立った。本職がサイドバックの選手ではないので気の毒な部分はあるが、攻撃がうまくいかない1つの要因になっていた。1対2のままで敗れていれば厳しい評価になっていたはずであるが、2対2に追いついてから値千金の逆転ゴールをマーク。疲れている時間帯であそこまで上がっていってチャンスに絡んだのは見事だった。ボールがうまく回っていない時間帯は得意のロングパスを使って展開するようなプレーがあっても良かったかもしれない。
DF 吉田麻也 4.5
→ FWセバスチャンへの対応に苦しんだ。FWセバスチャンは南米の選手らしく汚いプレーが多く、かつスピードも高さもある厄介な選手。FWセバスチャンとの経験の差がモロに出てしまったといえる。1失点目の対応は甘くて、2失点目も自らのミスパスが招いたもの。低評価せざる得ない。ポテンシャルが高い選手なだけに、これをいい経験にしてもらいたいところである。
DF 今野泰幸 6.5
→ 非常に難しい試合となったが、最終ラインで冷静さを保った。DF吉田が退場になる中、新たにコンビを組んだDF岩政との連携は取れており、ビハインドのときに果敢にインターセプトを試みて、波状攻撃につなげた「勇気」と「判断」は見事もあり、ボランチ出身の選手とは思えないほどのプレーを見せている。今大会の日本の中でベストプレーヤーの一人であり、「対応力の高さ」と「万能性」を見せつけている。ザックジャパンの軸は決まりか。
DF 長友佑都 6.0
→ グループリーグのヨルダン戦、シリア戦はブレーキになっていたが、サウジアラビア戦から調子を上げてきており、この試合も安定していた。回数自体は少なかったが、攻撃に参加して左足でクロスを上げたときの精度は、明らかにFC東京時代と比べて上がっていており、MF岡崎の惜しいダイビングヘッドを生んだクロスは高い精度だった。スプリント力があるので、1対1になっても走り負けることがないので、左サイドを崩される心配は少なかった。
MF 遠藤保仁 5.5
→ 疲れもあるのか、彼にしては動きが重くて、パスが引っ掛かるシーンも多かった。「MF遠藤のところではボールを失わない」という前提でみんながプレーしているので、MF遠藤のところで失うと大ピンチになってしまうので気をつけたいところである。殊勲は3点目のDF伊野波のゴールに至る前のプレーであり、積極的に押し上げていっていい位置でボールを保持した結果、前目のマークがずれて、MF香川がフリーに近い状態でボールを受けることが可能になった。
MF 長谷部誠 7.0
→ 前半はパスコースが少なかったこともあって、ボールを出すときに味方を探すシーンも多く、リズムに乗れなかった。ゲームメーカーのMF遠藤が徹底的にマークされていた分、MF長谷部のところは少し余裕があったが、効果的なパスが出せなかった。このあたりはMF長谷部の課題といえるが、10人になってからのプレーは圧巻で、吹っ切れたような前へのドリブルで好機を作り、最後は素晴らしい縦パスでMF香川のプレーを引き出して、決勝ゴールにつなげた。このパスは「コース」も「タイミング」も「スピード」もパーフェクトだった。
MF 岡崎慎司 6.0
→ 2試合連続でスタメン出場。ゴールはならなかったが、1点目のMF香川のゴールをアシストし、2点目のゴールにも絡んだ。他にも何度かゴールチャンスはあったが生かし切れなかった点は反省材料ではあるが、マークを外すプレーが光っており、欠かせない選手となっている。苦しい時間帯に決定的な仕事が出来そうな雰囲気のある選手になった。次は自分のゴールでパフォーマンスを見せてほしい。
MF 本田圭佑 5.5
→ ボールを簡単に失わないプレーはさすがであったが、強引さはあまり感じられず、味方を生かそうと苦心している様子が見られた。アタッキングエリアでも積極的にシュートを狙う方が相手にとっては怖かったかもしれない。シリア戦に続いて10人になってからは1トップの位置に入り、MF岡崎やMF香川の良さを引き出したが、<4-2-3-1>のトップ下に入るときは周囲との関係を良くしないと攻撃が行き詰ってしまう。
MF 香川真司 7.0
→ 1点目のゴールで少し落ち着いたのが、ようやくゴール前での鋭さが戻ってきて、3ゴール全てに絡んだ。「トラップ」が見事であり、ペナルティエリア内でのアイディアの多さは特筆すべきものがある。10人になったことでポジションが中に近い位置になったことも2点目、3点目を生んだ要因であるが、準決勝でどういう布陣を選択するかも興味深いところである。中盤のエリアでイージーに奪われるシーンは気になるが、組み立てに参加しすぎな感じはする。ゲームを作る仕事はダブルボランチに任せて高い位置をキープした方が効果的な気はする。
FW 前田遼一 5.0
→ サウジアラビア戦の活躍で波に乗るかと思われたが、カタールのディフェンダーに苦しめられた。シュートチャンスは全くなくて、ボールをおさめることも出来なかった。サウジアラビア戦はMF柏木がトップ下で、カタール戦はMF本田圭がトップ下だったという影響もあったかもしれない。
途中出場MF 岩政大樹 6.5
→ 難しいシチュエーションでの登場となったが、落ち着いて対応していた。後半40分過ぎに右サイドに引っ張られてFWセバスチャンと1対1になってシュートチャンスを作られたシーンがあったが、無理に飛び込まずにシュートコースを消して枠外のシュートに導いたプレーはさすがだった。ビルドアップで場面では、DF吉田と比べると危うい感じもあるが、2点目のMF香川のゴールの起点になったのはDF岩政の鋭い縦パスであり、攻守ともに持ち味をフルに発揮した。準決勝はスタメンで起用されることが確実であるが、韓国も、イランも高さのある選手が多いので、空中戦の対応に期待したい。
DF 永田充 なし
→ 3対2とリードした残り数分のところでMF香川に代わってピッチに送り出されると、ベンチの期待通りに役目を果たして逃げ切りに貢献した。同時にDF森脇も準備をしていたという話であったが、追いつかれると延長戦になってしまう状況だったので、守備要員を投入し過ぎると、延長戦の戦い方が難しくなってしまう。DF永田だけを投入したという采配は的確で、いい判断だったのでないだろうか。
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