2011年01月15日

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2009年12月20日

KIFARU新製品

Koala、名前の通りコアラのようなフロントに位置する事も、ブットパックにする事もバックパックにする事もできるポーチです。

直感的に、便利そう、ただしどちらかと言えばアウトドアではなくバックパッカーとしての旅向きでしょう。

貨物室預け&機内持ち込みで荷物を分ける場合であったり、拠点にメインのバックパックを置き、貴重品を入れたパトロールパックで日中動くような状況だと、このポーチだとかなり便利だと思います。

バックパックを下ろすことなくアクセスできるので、メディック向けの装備だとも思います。
SAWやマシンガンナーの場合も、重量負担を軽減しながら多量の弾薬が傾向できそうです。

全面のPALSを使えばシングルマグポーチ4個が付けれるので、チェストリグのようにもなります。

が、昨今の高機能化に伴いKIFARUの装備の価格は上昇傾向なんで・・・けっこうするんでしょうね。
何せ内部も凝ってますし。

posted by ZERO at 14:27| Equipment | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年09月11日

軍用サバイバルキット

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米軍のパイロット用のサイバイバルキット、たしか海兵隊のだと思います。
パイロット用ですので、このキット以外にもサイバイバル装備はベストや射出座席に組み込まれています。

だいぶ前に材料取り用に入手したものです。
90年代前半のコントラクトナンバーでした。

(画像左上から反時計回り)
・水タンク
・ツールナイフ
・マグネシウムフ・ファイアー・スターター(着火具)
・罠用の真鍮線
・ホイッスル(ACR製)
・シグナルミラー
・Silvaコンパス
・釣具
・防風マッチ
・ロウソク
・サバイバルブランケット(片面OD)

安く買えれば使い道がありますが、基本的にはアウトドアなり地上部隊のサバイバルキットには転用しにくい内容です。

水タンクは容量が少ないですし、何より劣化していて使えません。水タンクは1000円程度で買えるプラティパスが安価で優秀です。

ツールナイフは重過ぎます。仮にこのタイプを持つならばビクトリノックス製の方が軽くて高性能です。
重量を考えるとclassic程度が現実ラインかなと思います。
刃物が何もないのと、classicがあるのは全然違うと思います。
付属のトゲ抜き(バラでも購入可能)は軽量なのでサバイバルキットに入れておきたい装備です。

着火具は、最近はもっと使いやすいのが出ているのでこのタイプである必要性はないかなと思います。
これ単体では使えない(何かしら削る道具が必要)ので、削る&火花を出す金属プレートなりノコ歯が必要です。
某N氏が使っていたLite My FireのSwedish FireSteelが猛烈に使いやすかったです。
多少使いにくくなりますが、プラなり木の取っ手を外すと小型キットにも十分収まります。

ACR製のこのホイッスルは物凄く甲高い音を出します。
船舶のキットにも入っていたりすりょうで、手に入れる価値はあると思います。
歯で押さえられないので、手で押さえないと吹いた勢いで吹っ飛びます。

Silvaコンパスは逆に珍しいオイルなしのモデルでした。キットの次期により異なるかもしれません。
ちゃんとしたメーカーの製品なので、オイルなしでも使えるレベルです。
側面の表記がマイルですが、どうせ使わない(5万分の1なら1kmは2cmと覚えているので)のであんまり関係ありません。
オイルレスなのは、極寒地を考慮しているのか、高温の車内など劣悪な保管環境を考慮しているのか、単にコスト削減なのかはわかりません。

釣具はボートから使う用ですので、竿なしの手持ちでは使うことがないようなスプーン(疑似餌)や巨大なフライ(同じく疑似餌の一種)が入っています。
一番使い道がない内容物です。

防風マッチとロウソクはキットに使えます。
必要ならロウソクは小さくできます(切ったり溶かして再整形する)。

片面ODのブランケットは日本で単品でも買えます。
自衛官はODかもしれまえんが、民間はAMKなどのオレンジ色の方が明らかに安全だと思います。


空軍のキットは、より使いやすく詰められています。
小物も多いですが、FAKや少量の食料もまとめて入っているので、放出品で手に入れるとゴミ箱に直交する物が多いです。
内容物全てにベルクロを貼って脱落を防いだり、沈まないように全て細い糸で繋いだりと、面白いアイディアは多々見受けられます。

USAFSVkit.bmp
                                                        image courtesy of USAF




posted by ZERO at 11:45| Equipment | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年09月08日

クライミング装備、レスキュー装備

過去に載せたような気もしますが、Conterra社の製品や、自衛官向けのブラックのクライミング用品は東京のMPショップ(通販専門)にて購入可能です。

Conterra社はファーストレスポンダーやレスキュー向けの救急装備用のバックパックや各種ポーチを生産しています。
無線+ビーコンが携帯できるチェストポーチはレスキュー関係のみならずバックカントリースキーで使っている人もいるようです。
http://mirai.homelinux.com/~mshop/list.cgi?ctg_id=RESC-WORK

クライミング装備は、SMC社などのオールブラックのカラビナやエイト環、エーデルワイス社のオールブラックのハーネスなどの取り扱いがあります。
スタティックロープ(高所作業や降下専用のロープ 滑落時の衝撃吸収力はほとんどないのでクライミングでの使用不可)にも完全に黒のバージョンがあります。

黒のカラビナの中には、アンカーに使えるスチールやステンレスの製品もあります。

マイクロトラウマシアーズ(小型EMTシザーズ:1000円)は小型ですので小型のIFAK、あるいはアウトドアのFAK用に良さそうです。
http://mirai.homelinux.com/~mshop/item.cgi?item_id=CT%2d0678&ctg_id=RESC%2dWORK&page=1

posted by ZERO at 09:09| Equipment | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年09月07日

ヘッドランプ

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PETZL MYO XP
明るさとバッテリーが後頭部にあるのでカウンターウェイトとなり重量感が軽い点に惹かれて購入して使っていました。

で、結論です。

・明るさ→ヘッドランプは極度の明るさは不要
・カウンターウェイト云々の話よりも、軽いモデルの方が良い

現行の一つか二つ前のモデルですので、ブーストして100ルーメン超える程度だったと思います。
単体でコースの確認用のハイビームから手元用のロービームの拡散光まで使えると思ったものの・・・実際は切り替えがめんどくさくて、コース確認はSUREFIREを使って、あとはずーっと最低光量に拡散フィルターを付けて使っています。

ルート確認の場合も、ちょこちょこ首を動かして狙うってのはものすごくめんどくさいです。
それなら手元のSUREFIREの方が遥かに素早く、はるかに正確に照射できます。

夜間の移動の場合は日中と違って足元を見ながら(照らしながら)歩く事になります。
そこでハイビームを使うと、コントラストの差でスポット部以外の情報が得られなくなり、それならローで使ってる方がまし、という状況でした。
結果的には、手が使える状況である限り高出力のヘッドランプは不要です。

次に重量です。
単三電池3本使用ですが、特にエネループを使ったりすると猛烈に重いです。
何もかぶらず、かつ頭が痛くならないように緩めに使っているとずれてきたストラップで耳が痛いです。
ヘルメットにつけるなら無問題だと思います。

自分の使い方ではヘッドランプには光量はなくてもいいので(どうせ最低光量でしか使わない)、それなら他の暗いモデル=軽いモデルの方がいいかなと思います。
某N氏がPETZL ZIPKAを使っていましたが、良さそうでした。
あとはバッテリーの互換性をどう考えるか、という問題だと思います。

PETZLのライトはHolkinが安いのではないかと思います。
http://www.holkin.com/petzl.html

ヘッドランプとSUREFIRE以外としては、Krillのようなライトスティックがあると夜な夜なの作業が楽です。
posted by ZERO at 09:11| Equipment | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年06月13日

載せる載せるサギ

E&Eキットについて載せようとPCの中の過去の写真を探していました。
整理した関係であんまり残っていませんでしたが、過去の画像はどちらにしろ大した事がないので問題ないでしょう。

http://geardepot.seesaa.net/article/121141370.html
http://geardepot.seesaa.net/article/121141375.html

サバイバルキットに関しては、過去に載せていますし旧ブログ時代にも何度か取り上げ、色々と有益なアドバイスを頂いた事もあってほぼ完成したかなとは思っています。

しかし、2007年7月末の記事に「次はE&Eキットの内容について載せます。」なんて書いていて・・・どうやら約2年経って実行するような感じですね。笑
「載せる」って言って載せてないネタ、このブログにはかなりあると思います・・・。
今回こそ、今後E&Eキットについて載せる予定です。

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現行のサバイバルキットです。

過去ログの2つの記事に書いていたように、あくまでも「念のための」装備を便宜上まとめてキットにしてあるだけです。キットの方が簡単に持ち出せ、また封をしているので、何かの時に使ってしまっていて、いざという時になくなっていた(使い切っていた)という事にはなりにくいと思います。

いざという時にキットがある事だけではなく、考えて組む過程にも大いに意味があると思います。
画像のように、たいした物(劇的に状況が変わる道具、衛星携帯電話など)は入っていません。

行程が明らかな場合は、救助が来るまで耐えて待てばいいのでサバイバルキットと呼ぶのが妥当だと思いますが、軍のように逃げ切らなければならない、という状況に対応するのがE&Eキットだと思います。
ただ待つのとは異なり、動く事になるので当然地図やコンパスが必要になりますし、少量の食料も必要になってきます。
そのあたりを、装備部屋の妄想を多分に加えて今後E&Eキットを組んでみようと思います。

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そんな感じでボチボチ材料を集めはじめました。
使えそうなコンパクトな食料を探すために、とりあえずパワーバーを1本、ゼリー系を2種類買ってみたので後日試食する予定です。

となりはKATADYNのタブレット状の浄水剤です。個別包装なのでサバイバルキット向けです。
場合によっては浄水器よりも簡単なので、常用とまではいきませんが使ってみようと思って買ってみました。


その他IRビーコンなどもあるので・・・最終的にはそれなりの絵が撮れるとは思います。


E&Eキットを組む上で重要になってくるアイテムとして、現地の人から情報や物を得てコミニケーションするためのカードがあります。
過去ログに米軍のアフガン用のを載せた事がありましたが、基本的な言葉(食べもをください、水をくださいなど)と方角などが現地語とその発音が書かれているカードです。

将来、必要な人がダンロードして使える、もしくはそれベースに改良できるように、ここに載せられたら面白そうだと思っています。
文化や習慣などを理解しないと作れないので・・・相当な知識が求められるのですが。


>Rwalkerさん向けのネタ。
朝のランニング用にハイドレーションパックを生協で買いました。
なんとデフォルトでソースのハイドレーションが入っています。
50ドルだったので・・・原価は2000円ほどかなと思います。
その値段にしては悪くないような・・・いちおうプラのフレームが入っています。
生協がパタゴニアのマネをした、といった感じでしょうか。笑
色がパタのマネっぽいような感じが個人的にします。

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>山親父さん向けのネタ
E&Eキットのようです。笑
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posted by ZERO at 13:54| Equipment | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年06月07日

装備リスト“任地へ赴く者へ”  

この記事の元となっとたのは、当時旧Light Fighterの社員であり現在はBlue Force Gear http://www.blueforcegear.com/ で装備の開発を行うStephen氏が自身の中東での経験を元にLight Fighter フォーラムに2004年11月に投稿した装備リストです。

今回、Stephen氏からこのブログへの和訳と本文の転載許可を頂きましたので記事にしました。
Stephen氏本人より、もしこのリストが公務で任地へと向かう自衛官の参考になるのであれば、それは光栄な事だというコメントも頂いています。

本来のタイトルは "a gear list for deployment to SW Asia" (中東の任地へ向かうための装備リスト)ですが、衣類などを除けば場所に関係なく有効な情報だと考え"任地へ赴く者へ"という日本語のタイトルとしました。

2004年11月の投稿ですが、色褪せる事ない情報だと思います。
ただし、衣類や防寒装備などは日進月歩の技術ですので、このリストに含まれる装備が「最新」ではありません。またベストやバックパックなどのタクティカル装備も、その後メーカーは増え選択肢も増えています。

日本のどのショップで、いくらぐらいで調達可能かという参考情報はまた別の記事で載せる方向で考えています。
本文中の一人称はStephen氏本人です。”※”は訳の記載に際して後からこの記事記載者(ZERO)が追加したコメントです。

This article includes the quotation of the original post "a gear list for deployment to SW Asia" from Light Fighter Tactical Forum is placed here with its Japanese translation with consensus of the author, Stephen at Blue Force Gear.


“任地へ赴く者へ” a gear list for deployment to SW Asia

このリストは、私が備えた装備、あるいは私が備えればよかったと思う装備、また許可されたなら備えたかった装備のリストです。この装備一式のリストの中には、既に持っている装備や、人によっては不要な装備も含まれています。表の順番と重要度は関係していませんが、もし重要度を付けるなら、MICH/ACHが最上位です。私自身は軍の地上部隊として任地へ赴いたため、今回の表は軍向けの内容となっていますがPMC要員にも十分価値があると思っています。

-ACH ヘルメット(Tc-2000あるいはMICH)
もし任務上、戦闘用のヘルメットを必要とするならば、ACHが最良の選択肢です。Oregon Aero(オレゴン・エアロ社)製のパッドはPASGTヘルメットの”K-Pot”のような使いにくさもなく、またPASGTの皮製の鉢巻状のハーネスよりも画期的に改良されています。もしPASGTを使わなければならないのなら、SDS製3 Point Chinstrapに交換すれば、安全性(抗弾性能)は向上しませんが、疲労はましになります。

-Light Fighter RAIDバックパック
このバックパックは、旧Light Fighter時代のオーナーBrad Nelson氏と共に私が、2人の軍の経験を元に設計しました。ジッパーにより全開するこのバックパックは、それまでの流れと完全に異なる斬新なデザインでした。背中以外の前面に渡ってPALSウェビングがあるため拡張性が高く必要な容量に合わせたポーチの追加が可能です。

-アーマー・ベスト
入手可能であればEAGLE社CIRASが最良です。マリタイムバージョンとランドバージョンがありますが、抗弾性能は同じです。リリーサブル(落水時に簡単にアーマーの分離が可能)か否かに関わらず、Paraclete社RAVや、Point Blank社FSBEアーマーもお勧めでいます。FSBEアーマーは私もOIF (Operation Iraq Freedom) で着用していました。Light Fighter社でも、リリース(アーマーの分離)機能が不要な方向けにWarhamerを2004年12月の時点で開発中です。Warhammerは6個の内臓式のマガジンポーチがあり、脅威に合わせてSEPAR BALCSのソフトアーマーなどレベルIIIAのソフトアーマーが内臓でき、さらに支給品のSAPIやBALCSなどのレベルIIIやIVのハードプレートの装着が可能です。$1500〜$2000ほどかかりますが、EAGLE社MLCS/RLCSやParaclete社LCSのポーチセットを手に入れればポーチの組み合わせの自由度が飛躍的に高まりますが、いずれにしても十分時間をかけて装備と装備の配置を検討する必要があります。私の場合はも、パッドがないショルダーストラップがフルロードで5時間動くとどれだけ苦痛かは実際にそのような状況になるまで気付きませんでした。ただし現地でポーチなどの装備の物々交換が可能な場合が多いので、あまり神経質になる必要はありません。

検討すべき項目

-小銃用の弾倉(任務により6-20)
常に1,2本は1st line(ポケットやボトムのベルトのポーチなど)に入れていました。乗車時はMREの頑丈な紙箱に装填したM4のマガジン、手榴弾や発煙手榴弾をたっぷり詰めておき、またバンダリアにもマガジンを詰めるなどして、戦闘時に簡単に手元に寄せれるようにしていました。
※1st line 衣類のポケットやBDUボトムのベルトなど、ベストやベルトキットなどの装備を外してもまだ身につけている装備系

-サイドアーム(拳銃)用の弾倉(3-6個)
-40mmグレネード 
もし40mmが装備できるなら、持てるだけ40mmグレネードを車両に積む

-発煙手榴弾、閃光手榴弾
-NVG (ナイトビジョン・ゴーグル、暗視機器) 後述
-IRサイリウム
-2-3リットルのハイドレーション
-超小型のファーストエイド
細々とした衛生用品、バンドエイド、頭痛薬などは間違ってもIFAKと混ぜないこと。救命に必要なIFAK用品を取り出す妨げになる危険性があります。

-小型―中型のIFAK
代替血液パック、輸液キット、Quikclot ACS(止血剤)、止血帯、救急包帯など。
海兵隊や陸軍のIFAKをベースにキットを組むと手軽です。よい大型のIFAKはバックパックに入れることになります。

-ダンプポーチ 
確実に必要という事はありませんが、捕虜の身体検査や爆発物の設置時、空のマガジンなど一時的に何かを入れておくことができ便利です。EAGLE社などの畳めるタイプが便利です。

-GPS 
特に火力要請時に使い方を誤ると深刻な事態に陥るため、事前に十分使って操作方法を熟知しておく必要があります。

-地図とコンパス 
同様に事前に十分操作を習熟しておく必要があります。軍用のレンザティックコンパスではなくアウトドア用に多い樹脂製のコンパスで十分です。

-シグナルデバイス 
IRストロボ、ホイッスル、シグナルパネル、シグナルミラーなどで、1st lineに収める必要があります。

-アドミンポーチ、防水ノート、筆記具(鉛筆) 
常に手が届くところに配置

-レザーマンなどのツールナイフ 
マガジンの次に重要です。これらのツールがなかった時代にいったい兵士はどうやって細々とした調整や作業をしていたのか不思議、と思うぐらい便利な装備です。個人的には片手で開けられるGerber製が安価でもあり好みです。

-小型のLEDライト 
INOVAやPhoton Microlightなど

-ライター 
安価なガスライターで十分です。ジッポライターはせいぜい物々交換用ぐらいにしか使えません。

-ガムやアメ 大量に

RAIDなどのバックパックは、車両内で常に手が届く場所に置いておく

-バックパック
Molle IIバックパックとMolle IIIフレームの組み合わせが好みです。この組み合わせならコストも抑えられ、快適かつ使える強度があります。支給されてイラクで使っていましたが、さほど文句はありませんでした。Molle II Largeバックパックは現場の声を元に改良されているため、初期型(フレームが黒)に比べて相当改良されています。

予算がないのであればどうしようもありませんが、個人的にはKIFARU社MMRを最もお勧めします。前面PALS対応で、フレームにより加重が適度に分散されるため長時間背負った場合の疲労に差がでます。規定により私物が使えない場合もあるかと思いますが、Molleバックパックが使えるのであればMolle Largeは問題なく許可されるでしょう。もし不幸にしてALICEパックが支給されたなら、TAC-TのALICEパック改良用のショルダーパッド・ウエストベルトを入手することを強くお勧めします。もしPMCで頑丈な移動用ケースを探している場合は経由国の入国時に無駄な問題を起こさないよう、柄物の旅行用バッグの方がいいでしょう。

-もしロービジ(低認識性、目立たない装備)である必要がある場合は、ジャケットの下にソフトアーマーを着用するだけでなく、必要に応じてプレートキャリアーを着用して抗弾性能を上げると良いでしょう。どのメーカーの製品にも特に差はないですが、やはりEAGLE社がよい製品を作っています。

-E&Eキット(サバイバルキット)
常に身に着けておくべき装備です。想定されている状況で生き延びるために最重要の装備のみ選定してキットを組む必要があります。

一例としては以下です。
・スポーツ用やMREレーションに含まれている高エネルギーバー
・サバイバル状況下で食料を現地調達するための道具(つり道具、罠用のワイヤー)
・現地通貨とUSドル
・シグナルデバイス(ストロボ、ホイッスル、シグナルミラー)
・小型のファーストエイドキット
・少量の飲料水パックや浄水剤、殺菌装置などの安全な水を得るための道具
・サバイバルブランケット

任務によってはより大型のサバイバルキットが必要となりますが、小型のキットで十分な場合もあります。第一次湾岸戦争でのSASのE&EであるBravo Two Zero(ブラボー・トゥー・ゼロ)やソマリアでの”Blackhawk Dawn”を比べると明らかなように、E&Eと言っても1週間の場合もあれば18時間の場合もあります。

私の場合は、$300分の1, 10, 20ドル札、小型のファーストエイドキット、IRストロボ、シグナルパネル。、サバイバルブランケット(片面TANカラー)をバラした後のMREの空のプラスチックパッケージに詰めてダクトテープで封をしてBDUボトムの片方のポケットに入れています。最近になって知りましたが、CSM社のファニーポーチはE&Eキットを収納するのに向いているように見えます。ワンタッチで装備から分離できるKIFARU社E&Eバックポーチも大型のキットを組む場合に向いていると思います。

- PVS-14(ナイトビジョン) 
これもまたリストの上位です。付属のコンパスは、ナイトビジョンを見たまま方位が見れるので、夜間の移動において便利なだけでなく、特にOP(Observation Post: 監視ポスト)から火力要請をする場合にそのまま方角を読めるために重宝します。嵩張らず、頑丈なケースを探す必要があります。Blade-Tech社のポーチは小型で頑丈ですが、いちいちマウント(Jアーム)を外す必要があるため、少し不便です。

- ゴーグル 
Oakleyの製品が好みです。あまり良くない話を聞くこともありますが、Wiley-X社SG-1は汗かきの私でも曇りにくいため快適です。Bolle T-800もまた嵩張らず気にっています。レンズに傷がついたゴーグルは使い物にならないため、どのゴーグルを選ぶにしろレンズの交換ができるモデルである必要があります。靴下の先を切ってカバーを自作するのが良い方法ですが、ESSのようにもとからカバーがついてくるモデルもあります。
※Wiley社SG-1は日本のような湿度が高い環境では曇るようです。

-サングラス ゴーグルと同様にOakleyの製品が好みです。しっかりと眼を保護してくれるだけでなく、正直なところ格好がいいと思います。どのモデルを選ぶにしろ”Ballistic Lens”である必要があります。たった一つの小さな破片で失明するので、Oakley製は他社の製品 に比べて割高ですが戦闘中に視力を失う事による結末を考えれば、割高でもOakley製のサングラスを買う価値はあると思います。
※現在、米軍では安全性を米軍が検討して認可したリストに含まれていないゴーグルの着用は禁止しているようです。

-スカーフやシュマグ
使い道は山ほどありますが、基本的には砂嵐やヘリや車両での移動時にシャツに砂が入らない目的で使います。支給品のコットンのスカーフでも目的は十分果たすが、現地で調達すればより現地に溶け込めることになります。タオルや、緊急時のトイレットペーパーの代用、包帯や簡易スリング、銃の整備など使い道は多くあります。

-ルーズフィットの衣類
5.11やBDU、フライトスーツなど何であれ十分な耐久性がありルーズフィットであることが重要でしょう。基礎訓練の時にM-Rが支給されたからと言って、それが自分に合ったサイズだとは限りません。少しでも涼しいように、窮屈なサイズではなくルーズフィットを選ぶことが重要です。場所によっては9月並みに冷えることもあるので、その場合は多少の防寒衣類についても考える必要があります。アーマーを着用すると胴体のポケットは使えなくなるので、肩など袖にポケットがある衣類が望ましいでしょう。選択肢が多いですが、5.11シリーズの製品が威圧感が少ない民間風かつ丈夫なので愛用者を多く見ます。Crye社のCombatシリーズやFieldシリーズはとても良さそうに見えます。Crye社のMulticamは多くの環境下で効果的な迷彩効果を発揮しますが、Crye社はODやKhakiなどでも生産しているためPMCにも向いていると思います。

-履き慣らしたブーツ
個人的にはWellco社 TUFFkushon Desert bootsが箱出しで、履き慣らしたブーツ並みのフィット感があるので好みです。毎日履いている場合は、クッション性の低下がソールの磨耗により6-9ヶ月ごとに交換する必要があります。どの道1週間ほどで砂だらけになるので色についてはあまり考える必要はないでしょう。最近は各社からトレーニングシューズ並みの履きやすさの”Assault Boots”が出ているので、それらについても検討する価値はありそうです。涼しい環境であれば、ただ単純に厚みがある靴下を選べば良いですが、そうでない場合はアウトドア用靴下かつウールまたは化繊を選ぶ必要があります。綿の靴下を選ぶと、最初の長距離行軍でマメだらけで爛れた常態になるので、むしろ履かない方がましなぐらいの状況になります。

-イヤープロテクター
PELTOR社COMNTACやSordin社の電子カット機能があるイヤープロテクター(防音器具)の真価は銃弾が飛び交う状況で発揮されます。当初は官給品のオレンジ色の耳栓を使っていましたが、コミュニケーションが戦場で最も重要な要素の一つである以上、もしまだ戻るなら絶対に持っていく装備の一つです。チーム内で無線を運用している場合は、無線機に接続できるようにしていおくと良いでしょう。

-M9バヨネット(銃剣)
銃を撃てない状況下での群衆整理の時に役立ちます。現地の人は銃を向けられるのには慣れていますが、銃剣は有効です。フィールドナイフとしてはあまり使えませんが、群衆整理を行う必要がある場合は外せない装備です。その場合は、その他の群衆整理用品(バトン、催涙スプレー、簡易手錠など)も必要でしょう。
※日本では民間の銃剣の所持は制限されているようです。

-ガスマスク・化学防護服
恐らく保険としてガスマスクを持っていくと思いますが、個人的には使うことはないだろうとは思っています。ただしCSガスなどの催涙ガスを使う状況であれば重宝しますし、フセイン政権崩壊時に多くの化学兵器が行方不明になっているという情報もあるため、化学防護服も持っていく、もしくは規定上持ってく必要があるでしょう。
いずれにしても自分が使うガスマスクは熟知しておく必要がありますし、簡単な補修・交換用品、1・2個の予備フィルターは移動の初期に補給が滞る事態を想定して持っていく必要があります。

-雨具
雨具についてはあまり心配する必要はありませんが、フリースなどの衣類の上に着用すると防寒着にもなるため薄手のゴアテックスなどの防水透湿素材のアウターはあると良いでしょう。めったに雨は降りませんが、いったん降ると冷えます。

- 腕時計
CASIO G-Shockが安価で、耐久性が高いので最良の選択肢でしょう。ストップウォッチやカウントダウン、アラームの機能がある上に砂漠では関係ありませんが200m防水です。

-リップクリーム、日焼け止め、虫除け

-常備薬
現地で自分の好みの薬が買えるかどうか不明であれば、ビタミン剤などと共に持っていくと良いでしょう。

-ハンモック
$10程度で買えるハンモックで十分役に立ちます。食料などを吊るしたり、と他の使い方もできます。暑い場所でもより涼しく寝れますが、逆に寒い場所では使うべきではありません。

-寝袋関係
基地にいる間はポンチョライナーで過ごしていましたが、冬は他を足さないと寒いです。個人的にはArktis Halo3やSnugpak Merlinなどのコンパクトに収納できる寝袋が好みです。Wiggy’sの製品は性能は悪くないですが、コンパクトには収納できません。必要であれば防水のカバーを追加することもできます。氷点下にならないかぎりは、これらの装備でも問題ないでしょう。マットもまた寝袋と同じぐらい重要です。マットはアウトドア店で購入できます。冷えると睡眠も浅くなり疲れも取れないため、就寝用の保温力のあるインナーや官給品のフリースキャプなどは重宝します。冬季はよりしっかりした防寒装備が必要です。

-ニーパッド(膝当て)
左膝には不要だったので、右側にしか付けていませんでした。最近はBDUに内臓でいるタイプもあり、また仕立て屋にBDUを持ち込めが内臓式に改造することも可能です。ただし、BDUの内側にパッド用のポケットを付けると、より交換が難しいBDUに穴が開くことになるので、縫い付けるなら外側です。

-予備電池
現地で調達可能な場合でも、少量の予備電池は持っていくべきです。ダットサイト用のボタン電池やEOTech用の単5電池はどは予備を持っていく必要が特にあります。もし現地で手に入りにく事が予想でいる場合は、自分の分をしっかり確保しておきましょう。

-結束バンド
高価な光学機器、照準装置や無くすと補給が受けられないような装備は拘束バンド(タイラップなど)やパラコードなどでしっかり固定しておく必要があります。パラコードは芯が7本入っている550ポンドまで耐えられる軍用である点を確認しておく必要があります。パラコード巻きすぎると引っかかる事故を誘発するので、その点には注意が必要です。結束バンドは固定だけでなく、破損した場合の固定、緊急時のブーツの紐の代わりや、捕虜への簡易手錠としての役目も果たします。

-グローブ
パイロット用のノーメックスグローブが使いやすくかつ安価です。HatchやWiley-Xなどのタクティカル用グローブは価格はあがりますが、拳の保護具など新しい技術が使われています。2-3ヶ月で交換する必要があるでしょう。

-ダクトテープ
何でもくっ付けるこの種のテープは便利なので、自分が携行する場合は、全てのキャンテーン(水筒)に巻いています。

-小型ナイフ
タクティカルホルダーが良いですが、スイスアーミーナイフの類も十分使えます。タクティカルホルダーであれば安価で刃持ちがよくメンテナンスも最小限で済むので、BenchmadeやSpydarco、CRKTの製品が良いでしょう。この種のナイフの場合は、刃は厚くない方がいいです。携行できるタイプのシャープナーも忘れずに持ちましょう。

-使い捨てライター数個

-カラビナ
カラビナは複数持って行くとダクトテープやパラコード並みに便利な小物です。必要に応じて身を任せられるように、キーホルダーではなく正規の登山用品を手に入れましょう。

-デジカメ
言葉では言い表せないような世界に身をおくことになります。後の思い出や、記録のためにも写真は撮りまくっておきましょう。十分な量の予備のメモリーもお忘れなく。

-IDタグ
ドッグタグを肌身離さず身に付けておきましょう。最悪の時代に、迅速に必要な情報を周りに知らせることができます。他にも、ブーツ、ヘルメット、シャツなどに自分の血液型を、保険のつもりで書いておく必要があります。

※原文ではこの後、火器について詳しく触れられていますが、M4についてですので89式を使う場合は関係ないため省略します。



修正箇所(他にも色々出てくると思います)

-ガスマスク
誤)1・2個のガスマスク
正)1・2個の予備フィルター
補給の滞った場合のために予備のフィルターを1・2個持ったほうがいいという話で、ガスマスク本体を1・2個持つ話ではありません。続きを読む
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2009年05月18日

IFAK関連の調達先

IFAK関連の資材の調達先です。
前々から載せようと思っていましたが、載せれていなかったのでいいかげん今回まとめました。

以下の製品を推奨する訳ではなく、あくまで資料としての参考用です。
自身で備えるIFAKについては、専門家に助言を求めた上での自己責任で、あるいは所属する組織の指針に基づき組むべきものです。

軍用のIFAKの一般的な構成は

- 止血帯
- 救急包帯
- ガーゼ
- 使い捨てグローブ
- チェストシール(入っていない場合も多い)

これら以外には
- 緊張性気胸対処用の針(注射針または静脈留置針)
- 経鼻エアウェイ

上記2点は正しい知識と十分な訓練を必ず必要とするのでここでは触れません。


止血帯については過去の記事でも触れています。
mags' FRB
改良版CAT
IFAKポーチのあれこれ
止血帯のあれこれ(最終回)

国内で手に入るのは医療関係の商社も扱っている2種類+ミリタリーショップのみが扱う2種類です。
有効性に関しては、上記リンクの過去記事「止血帯のあれこれ(最終回)」に載せていますが、これまた自己責任でお読みください。

■CAT (Combat-Application-Tourniquet)
海兵隊で広く使われていて有名です。
生産はCOMPOSITE RESOURCES社が独占的に行い、North American Rescue Products社が販売を行っているようです(他にも代理店があるかもしれません)。

国内では2社(およびその代理店)での取り扱いです。

オストリッチインターナショナル (OSTRICH INTERNATIONAL)

オストリッチを総輸入元として、株式会社藤井商店、轟産業株式会社にて取り扱いがります。
http://www.fujii-shouten.com/cat.htm

新型CATも取り扱いが始まったようです。
ブラックは防衛関連、オレンジは民生用となっていますが、現状では防衛関連、および警察・消防などの「官」のみへの販売となっています。


アコードインターナショナル
http://www.accord-intl.com/rescue/military.html
こちらも「官」のみなのか、オンラインでは選択肢として出ていません。


■SOFTT (Special Operation Force Tactical Tourniquet)
Tactical Medical Solutions社が設計・製造する止血帯です。
CATの改良型という誤報が流れていますが、まったくの別物です。そのあたりは過去記事のコメント欄に記載しています。
SO-TECH社が米陸軍レンジャー部隊を中心に供給しているIFAKに含まれています。

国内ではCATと同じくオストリッチと関連する代理店で取り扱いがあります。
http://www.army-s.jp/softt.htm
こちらも、CATと同様に「官」のみです。

Aggressor Group(ミリタリーショップ)では民間でも購入可能です(6300円)。
http://www.aggressor-group.com/websales_med2softt.htm

■McMillan Tourniquet (CSM社 止血帯)
4 degrees tactical(ミリタリーショップ)にて取り扱いあり(5040円)。
http://max-jp.com/4degrees/acce_item0.html

■Tourni Kwik 3
H&H Associate社の止血帯で、簡易型に見えますが効果があるとのレポートがあります(過去記事参照)。
米海兵隊の旧型のIFAKに含まれていますが、現行のキットはCATに置き換えられています。
国内で入手可能なTK 3は現行のTK 4の旧型です。
TAYLOR & STONER(ミリタリーショップ)にて取り扱いがあるようです(420円)。
http://www.taylor-stoner.com/EMT.html


■救急包帯
包帯に創部用のガーゼパッドが予め付属する包帯が一般的に救急包帯と呼ばれています。
創部にガーゼを当てて、固定しながら包帯を巻く・・・という作業が戦場のような混乱した救急現場では適していないため開発されたようです。

■救急包帯
イワツキ社が製造する救急包帯は、自衛隊や消防に収められているようです。
Amazonにて購入可能(588円)ですが、残念ながら米軍ではベトナム戦争あたりから90年代前半まで使われていた、旧式の装備です。
パッド部が中央にあるため、両手での操作が必要です。

■The Emergency Bandage
イスラエルのFirst Care社が製造している救急包帯で、特殊なプラスチック製の部品により、途中で折り返してまけるため圧迫が可能です。またそのパーツを捻る事により、直接圧迫止血の効果があります。

国内では、CATなどと同じくオストリッチインターナショナルにて取り扱いがあります。
こちらは一般でも買えるようで、"エマージェンシーバンデージ”で検索すると情報が大量にヒットします(4000円前後)。
民間バージョンもあり(パッケージが白)、まれに大型のアウトドアショップでも目にします。

ビニールのパッケージに入った真空パック状態で入った上で、アルミのパッケージに入っています。
外パッケージ(アルミ)は真空ではありません。
グローブをしていても内部のビニールのパッケージが開けやすいように、引きち千切って開けるためのタブは大きめです。

衛生用品ですので、放出品など論外ですが、新品と思われる取り扱いがあるミリタリーショップもあります。ミリタリーショップ故に衛生用品としての管理状況がどうであるかは不明です。
その点に十分注意する必要があります。

web shop Re
4インチ版 1260円 取り寄せ
http://www.akinaiya.com/cargo/goodsprev.cgi?gno=MEA623X01111
6インチ版 1890円 取り寄せ
http://www.akinaiya.com/cargo/goodsprev.cgi?gno=MEA577X00221

TAYLOR & STONER(4インチ版 2625円)
http://www.taylor-stoner.com/EMT.html


救急包帯としてはThe Emergency Bandage以外にもH&H Associates社のCinch Tightシリーズなどがあります。
こちらも、途中の金具により折り返して巻き上げる事が可能です。
The Emergency Bandageのうに、金具を捻っての巻き上げはできません。
Cinch Tightバンデージは旧型の海兵隊のIFAKに含まれていましたが、現行はThe Emergency Bandageに置き換えられています。

North American Rescue Products社も同種(もしくはOEM)で救急包帯を出しています。
アコードインターナショナルにて取り扱いがあるようですが、官のみ対象のようでオンラインでは価格は表示されていません。
http://www.accord-intl.com/rescue/military.html


■ガーゼ
H&H Associate社やZ-Pak Dressingなどが海外では有名ですが、国内では正規では流れていないようです。
これは単純にパックされたガーゼですので、メーカーがどうという問題ではないと思います。
必ずしも滅菌されている必要もない(どのみち、戦場での傷口など汚染されています)ので、あとは携行しやすいパッケージであるかという問題につきます。
防水は必須なので、しっかりとしたパッケージに入った製品が望ましいでしょう。

現物は確認していませんが、例えばAmazonにて購入できる「ファーストケア 滅菌ガーゼ タイプI」(448円)はチャック付のパッケージですので、気密性は確保されているように見えます。
滅菌を売りにしているので、滅菌が解けないようにそれなりのしっかりしたパッケージなのだと思います。

とにかくガーゼはたくさん必要なようなので、2、3個入れておくとよいのかとは思います。
銃創などでは、えぐれた創部にガーゼを詰めた上で救急包帯を適応する必要がありますし、チェストシールを貼る場合は、血だらけの胸部をまず拭き取る必要があります。


■チェストシール
2種類ほど(+OEM製品)が北米では流通しているようです。
国内で購入できるのは、アコードインターナショナルにて取り扱いがあるNorth American REscue Products社の製品のみのようです。
http://www.accord-intl.com/rescue/military.html
同じく、オンラインでは価格が確認できないため、官向けのようです。

その他
■Celox (止血剤)
止血帯が使えない部位での大量出血に対応する止血剤で、アコードインターナショナルにて取り扱いがあります。
15g (3780円) 35g (6300円)
http://www.accord-intl.com/rescue/celox.html

こちらは価格が出ているので、一般でも購入できるのではないかと思います。
Celoxは、管理ができている状況であれば開封後も未使用分は利用可能なため、血液凝固抑制の効果なり副作用がある薬剤を投与している状況下での出血への対処用として医療機関でも使われているようです。


■EMTシザーズ
緊急時に効果的に衣類を切除するための特殊な形状をしたハサミです。
ドームメディカルにて取り扱いがあります(714円)。
http://www.domeshoppingzone.com/dmedical/html/item/001/001/item281.html
他にも取り扱っている店も多く、だいたい500円〜1000円程度です。

ほとんどがパキスタン製ですが、表示によるとオートクレイブ滅菌に対応しているようです。
100円ショップなどでも同形品がありますが、オートクレイブ滅菌に対応しているかは不明です。
看護士向けの用品を扱っているショップは、似た形状のより高品質のものもあります(一般でも買えます)。


■使い捨てグローブ(ディスポグローブ)
ラテックス製や非ラテックスのニトリル製など、種類も取り扱っている店もそうとうあります。
http://www.lemoir.com/shop/Product-2-204-20404-N0000001300037000E00.html
看護士用品のオンラインショップは他にも多数あります。もちろん一般でも購入可能です。

100枚(50組)で1000円ほどというのが相場だと思います。
手術用の、個別滅菌済みのディスポグローブもやや高くなりますが売ってはいます。
ただ、ガーゼと同じ理由で、滅菌である必要はないと思います。

負傷者への感染を防ぐのが目的ではなく、救助者を負傷者の血液から守るのが目的です。
ジップロックなどに入れてキットに入れておくと便利だと思われます。
軽い物ですし、他にも手伝う人がいる可能性があるので、また破れる事もあるので複数入れておくと良いようです。

ジップロックに小さい消毒パッドを入れておき、グローブを着用した際に片手の甲に滑り込ませておくと、手袋を外す時に血液が付着しても迅速に対処できます。
ただし、紙系のパッケージに限り、アルミ系のパッケージの場合はグローブが破れるので不可です。


■CPRマスク
北海道 トータルシステムにて多くの取り扱いありますが、他にも扱っている店は多いです。
http://www.totalone.co.jp/guard/cart/sosei.htm

人工呼吸+心臓マッサージと、人工呼吸だけの場合で救命率に差がないという研究結果があるようでたいへん興味を持っていますが、論文などではなく報道を目にしただけなのでかなり不確かです。
信頼できる情報源にて要確認と思っています。
米軍では、大きな外傷を負った者へは、エアウェイの挿入だけで心臓マッサージや人工呼吸は行わない事になっています(要確認)。


■アルコール消毒パッド
同じくトータルシステムにて取り扱いがあります。
http://www.totalone.co.jp/guard/cart/kizai02.htm
ページ最下部で100枚(切手サイズ)600円です。
大型のドラッグストアにも同種の消毒パッドは売られています。ピアスの消毒などに使われてるようです。


■飛沫からの感染防護
使い捨ての、透明シート状のメドシールドが、アコードインターナショナルにて購入可能です。
10枚2520円
単価にすると1枚250円程度なので、ぜひキットに加えたい装備だと思います。

同じように、マスクに簡易ゴーグルが一体化したものを過去に歯科医の方に頂いた事がありますが、残念ながらメーカー名がわかりません。
トータルシステムに類似品がありますが、単価は安いものの数が多いので高いです(25枚5250円)。

■Burn Gel
火傷への対処として用いるBurn Gelという製品が北米では流通しています。
海兵隊のIFAKにも入っており、アルコール分の気化熱により水がなくても患部を冷やして組織の破壊を防ぐようです。
少し探してみましたが、日本では類似品はないようですし、日本の場合は火傷には(ワセリンなど)何も塗るなという事になっているので日本にはなさそうです。


その他の話題

■Benchmade Rescue Hook
Light Fighterのフォーラムにて、Benchmade社のRescue HookがMETシザーズ以上に迅速に衣類の切除が可能という話題がありました。
獣の皮を剥ぐように、衣類の端からいったん刃を入れると、身体を傷つけることなく一気に切除可能なようです。
山秀にて取り扱いがあり2835円です(2ヶ月程度のスパンで再入荷の模様)。
http://www.yamahide.com/factory/benchmade/bmitem/5blkw.htm


■IFAKポーチのマーキング
黒十字か、赤十字かという話ですが、黒を奨励という話題がありました。
赤で記載するとナイトビジョンで見た場合に見えないからという事です。

補足:
吸収された波長が色として人間の目には認識されます。
赤いインクは、赤のみ吸収。なので、複数の色を混ぜていくと、ほぼ全ての波長の可視光を吸収することになり、黒に近い色になります。

赤色は可視光の赤は吸収しているものの、それ以外の波長の光は吸収しないのでナイトビジョンで見ると「消えてしまう」ことになります。
黒にすると赤外線も吸収するので、ナイトビジョン越しでも、多少の赤外線を反射するナイロン素材とのコントラストで認識可能。


ちなみに日本では、白地に赤十字の赤十字のマーキングが使えるのは日本赤十字と自衛隊のみと法律で定められているので注意が必要です(赤十字の標章及び名称等の使用の制限に関する法律)。
ミリタリーショップで売っている赤十字のパッチは、法に触れている可能性があります。


■IFAKポーチの配置
Light Fighterのフォーラムにて、第82空挺師団の兵士が、SOP (Standard Operating Procedures)にて規定された位置(左後ろ)が使いにくく非合理であると不満を書いていました。
上下逆に付ける(もちろん中身は全てラバーバンドにて固定)と便利であることに気付いたが、上官からは「しかし規範と異なるの」と取り合ってもらえない、という事でした。

レスをつけていたメディックが書いていたのは皆、気持ちはわかるが、全員が皆同じ位置につけている事の方が各個人の多少の使い勝手よりも優先する、という事でした。
たしかに、原則的に使うのが「他人」であると考えると、誰もがわかってりう位置(つまり全員同じ位置)に位置している必要があるのでしょう。

個人が試行錯誤で位置を変えられるのは、一部の特殊部隊(特殊部隊も部隊のSOPにて規定しているかもしれません)、と民間だけなのでしょう。
posted by ZERO at 13:44| Equipment | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年05月01日

残念なお知らせ

SUUNTO CORE (Black) がゴミであることが確定したのでお知らせします。

2週間ほど前のある朝、出掛けに SUUNTO CORE (Black) を見ると画面が消えていました。
「で、電源はどこだ(笑)」という感じでしたが、購入後3ヶ月程度とはいえ、付属の電池は動作確認用としてそんなものかなと思って電池を交換しました。

で、今朝見たら再び画面が消えてた(笑)
うんともすんともいわない。
「で、電源はどこだ(笑)」という感じでしたが、電池交換後1週間程度ですので、ちゃんとした日本製の電池を買った事を考えて SUUNTO CORE (Black) はゴミ認定に至りました。


TAD Gearといい、SUUNTOといい・・・流行っている(踊らされている)モノはゴミ率が高いような。

「だから最初からCASIOとか日本製を買えと言っていたのに」と仰る方々には「まさにその通りでした」と返答したいと思います。

※おもいっきりボケていましたが、SUUNTO M9ではなくSUUNTO COREです。
 SUUNTO M9は安価かつ優秀なリストコンパスです。
posted by ZERO at 22:26| Equipment | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年04月12日

SOURCEハイドレーション

恒例の(?)週末の連投。
まったく違うネタなので別にしています。

SOURCEのハイドレーションが非常にイイという話は何度もここに書いているかと思います。。
キャメルバックみたいにプラスチック臭プンプンの激マズの水になることもなく、ナルゲンのハイドレーションのように蓋が閉めにくくなく(蓋が大きいのはOKですが、閉めにくい)、最高のメンテナンス製+ナルゲンボトルと共通規格のキャップは浄水システムとの運用もばっちりです。

問題は衛生上問題があるバルブでしたが、現行モデルは他社にように噛むタイプに変わっているようです。

何気にみていると、ミリタリー版も日本に代理店(有限会社トランパーズ)できたようです。
どうやらユーロサープラスの親会社のようで、SOURCEハイドレーションは2008年10月からの取り扱いのようですので、わりと新しい話のようです。
小売もしているようですが、ターゲットは「官」のように感じます。
気になる価格は3リットルのブラッダー(日本語に無理に訳すなら水嚢:ハイドレーション本体の事)単体で8400円。

他に取り扱いがある4 degrees tacticalで5775円、Aggressor groupで3780円ですので、さすが「官」価格。
自衛隊の個人装備が世界水準から数世代遅れているなんて話はありますが、その一因がこの価格なのでしょう。
「官」価格を見ているとミリタリーショップやタクティカルショップの価格が良心的に見えてきてしまいます。
もっとも官に納入する場合は、予備の保管なりと色々あるのでしょうが・・・。

ちなみに米国価格は33USDですが実売は25USD程度です。

民生品?
13ドル。笑 (在庫処分価格でした。通常は24ドルのようです。)
鮮やかなブルーの本体に、鮮やかなオレンジのバルブで問題ない場合はこの価格で買えてしまいます。
posted by ZERO at 13:42| Equipment | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする