2010年11月24日 21時53分 更新:11月25日 1時15分
名古屋市議会解散請求(リコール)で、有効署名が法定数を約1万2000人下回ったことを受け、河村たかし市長は24日夕、報道陣の取材に「泣けてきます」と述べ、市や区の選管への怒りをあらわにした。署名集めの中心となった市長の支援団体「ネットワーク河村市長」も同日、記者会見を開き「46万人の民意が踏みにじられていいのか」(鈴木望代表)と選管を痛烈に批判。署名した市民に縦覧期間中に異議申し立てをするよう呼びかけ、法定数の確保を目指すことを強調した。
過去のリコール署名では氏名や住所などの一部に誤字・脱字があっても本人が書いたと推測できれば有効としてきた。しかし名古屋市選管は署名活動終了後に「本人が署名していれば書き間違いはあり得ない」として誤字・脱字がある署名は無効にする方針を明らかにした。市長は「後から基準を変えてもいいのか。後出しじゃんけんだ」と主張。4人の市選管委員のうち3人が元市議であることに触れ「議会のことだからといって自分たちで(基準を)決めるとは恐ろしい。独立行政委員会は市民の政治的自由を守るため中立にやるものだ」と語った。【高橋恵子、加藤潔】