今年度末で閉学する県立外語短大を再編した教育研修施設「国際言語文化アカデミア」が22日、横浜市栄区にオープンした。「多文化共生社会の実現」を開設理念に掲げ、4月から本格的な活動を始める。年間約70に上る講座を開くほか、出前講座も実施する。
施設は、県立施設「地球市民かながわプラザ」(あーすぷらざ)と同じ建物に入居する。この日の開所式では、松沢成文知事が「多文化共生社会の実現に向けた人材育成に着実に取り組む」とあいさつした。
外語短大の教員20人が移り、事業は、▽外国語に携わる教員研修▽外国籍県民支援▽生涯学習支援--を3本柱に据える。4月から始まる小学校の英語必修化をにらんだ教員研修、約17万5000人とされる外国籍県民向けの日本語講座も実施する。
外語短大は68年に開学したが、志願者の減少や施設の老朽化を理由に閉学が決まった。閉学は当初08年度末の予定だったが、再編施設の場所探しに時間がかかって2年先延ばしされ、募集が停止された。
横浜市磯子区の跡地利用は未定。付属高も08年3月に閉校し、同年4月に六ツ川高とともに横浜国際高(横浜市南区)に再編統合された。【木村健二】
毎日新聞 2011年1月23日 地方版