人体の不思議展:「死体」展示で苦痛 京都地裁に提訴

2011年1月21日 8時32分 更新:1月21日 11時14分

 京都市勧業館みやこめっせ(同市左京区)で開催されている「人体の不思議展」で多数の「死体」が展示され、平穏に生活する権利を侵害されたとして、会場から150メートルの所に住む京都工芸繊維大の宗川吉汪(そうかわ・よしひろ)名誉教授(71)が20日、主催者の同展実行委員会に1万円の慰謝料を求める訴訟を京都地裁に起こした。

 訴状によると、同展は死体を特殊加工した標本を展示。法律で定めた保存許可を京都市から取っておらず、違法な展示で精神的苦痛を受けたと主張している。厚生労働省は標本が死体に当たるとの見解を示している。

 一方、訴状で実行委の代表とされた男性は毎日新聞の取材に対し「私は無関係。(実行委の)連絡先は教えられない」としており、訴状の送達を巡って混乱する可能性もある。

 報道各社には同日「標本は展示用プラスチック解剖標本として中国から輸入したもの。厚生労働省見解については事実確認中」とする実行委名のファクスが届いた。しかし、代表者や連絡先などは明示されていない。

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