2010-04-28 09:50:42 テーマ:---

小沢氏不起訴の確率論

わたしのブログの読者には民主党の関係者もおられるようだ。

その方々のためにこの一文を書いておく。


検察審査会が小沢氏の政治資金規正法違反事件について起訴相当の議決をした。

11人の検察審査会委員の全員一致の議決であったことが報道されている。

無作為で抽出して選ばれた検察審査会の委員全員が同じ結論に達した、ということは重大だ。


私は中学のころまでは算数や数学が得意で、休み時間も熱心に数学の問題を解いて時間を過ごしていた。

高校に入って化け物のような数学、物理の天才たちと出会って理科系に進むのを止めてしまったが、論理的に考えるのは嫌いではない。


さて、単に確率の問題として今回の政治資金規正法違反事件を考えると、11人の検察審査会全員が同じ結論に到達する確率はどの程度あるのか。


2の11乗分の1、ということになる。

2048分の1である。


これは、あくまで単純に0か1しか出ないさいころを11回振って同じ数字が出る確率のこと。

同じ記録を読んで慎重に議論を重ねた結果の結論ということになると、12人目に与える影響は格段に重い。


私は、12人目の人が先の11人全員一致の結論を覆す確率は2048分の1になるのではないか、と考えている。

もしこの確率論が正しければ、検察審査会の審査委員11人のうち1人入れ替えて検察審査会の議決が10対1になる確率は419万4304分の1ということになる。


検察審査会の審査委員全員を入れ替えればまた違った結論になり得るが、こうした確率論で順番に考えていけば、殆ど小沢氏が不起訴になる可能性はないことが頷ける。


私のブログの熱心な読者で、極めて論理的に意見を開陳していただいておられる方はあくまで小沢氏の無罪を確信されておられるようであるが、裁判の結果がどうなるかは何とも言えないが、小沢氏が起訴を免れる確率は天文学的に低い、ということをご理解いただきたい。


検察審査会の審査委員全員が交代するまでずるずるとこの事件の決着の先延ばしを図るか、それとも小沢氏の起訴を織り込んで事態の打開を図るか、その二つに一つの選択が迫られている。


小沢氏に待っているのは、おそらく、果てし無い裁判闘争の日々であろう。

私は、民主党の良識を待っている。

決めるのは、皆さんだ。

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コメント

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1 ■無題

この計算は・・・釣りであって欲しい。

2 ■無題

どもです。早川先生、皆様、お疲れ様です。
私も釣りだと信じます。
ではでは。

3 ■無題

あははは、全く意味のない確率論ですよね?
世の中8割が小沢辞めろと言っているのですから、8/11以上という結果が出る確率は高かったと言うのなら、まだしも…
ご苦労様でした。
私も起訴される方に賭けますよ。
検察がまた不起訴にしても、検察審査会で起訴相当になる確率は8/11以上でしょうからね。
でも、検察も馬鹿じゃない。
無罪なのが分かってるのだから、誰か他の人に起訴してもらいたいでしょう。
私は、その前に小沢氏がもう一度説明するという可能性はあると思ってます。
それで事態が変わるかは分かりませんが。

4 ■無題

あなたの弁護も、さいころで決めるのですか?

5 ■Re:無題

>はあ?さん

あはは、ナイス!

検察が再捜査で新たな決定的証拠を見つけ出す確率をさいころ理論で出して欲しい。

6 ■無題

しかし、早川さんは今回の件を一法律家として如何思われますか?
一般論で言えば、無実だろうがなんだろうが、マスコミがこぞって悪人に仕立て上げれば、誰でも起訴される可能性があるということですよね?

7 ■政治とカネをテーマにした集中審議開会から逃げまくっている

http://twitter.com/ichiroaisawa/status/12976053995
逢沢一郎 twitter より

8 ■無題

このブログを読んでいたらこの弁護士に弁護を頼む人はいないだろうな。

9 ■無題

検察審査会の議決を読みましたが、「井戸端会議」のレベルに過ぎず、起訴すべしという理屈になっていません。こういう検審の判断で不起訴処分を覆すことは本来はあり得ないはずです。しかし、2度目の起訴相当議決で強制起訴になれば、捜査記録を指定弁護士に提供せざるを得ず、最悪の事態になります。

検察にとって、捜査記録を指定弁護士に提供することになれば、捜査の中身がいかに酷いかとを指定弁護士に知られることになります。そもそも、石川議員の起訴という判断をしたこと自体が無理筋だったわけで、それを敢えてやったことが、今回の最悪の事態につながったのです。

http://twitter.com/nobuogohara

10 ■「神はサイコロを振りたまわない」―アルバート・アインシュタイン

不確定性原理を導入した量子力学にアインシュタインは批判的だったようですが、どうやら神様はサイコロを振りたまうというのが主流のようですね。神の声にも変な声?とはこの場合合いませんか。

しかしながら、裁判員制度ともども、プロフェッショナルを押し退けてド素人がしゃしゃり出る制度ってのにはどうも鼻白む三浦です。

小沢さんには目一杯戦ってもらいましょう。さもないと自民党が勝てません。民主党も木曽相当にして欲しいですな。朝日将軍こと木曽義仲(源義仲)の都落ちです。

11 ■やっぱり弁護士出身の自民党国会議員は、信用できない証拠が出てきましたね。

 
皆さん、どう思いますか?

弁護士出身の自民党国会議員は、物事をサイコロで判断するんですって。

自民党には、サイコロ議員がいっぱいいるのでしょう。

12 ■無題

>郷原信郎さん、それもそうですが、最近の検察を見ていると、起訴便宜主義そのものに疑問を強く感じざるを得ません。

13 ■Re:無題

>郷原信郎

いづれにしても、小沢が裁判で裁かれる事が国民の為になるってこったな。
やりましょう!

14 ■Re:無題

>レイモンド井上さん

無罪なのが分かってるのだから

誰が無罪と決めたんですか?検察が小沢不起訴にしたのは政治家であったからで、それも与党の幹事長という枢要な地位にあったからでしょう。一般国民なら、起訴、有罪は間違いないと思いますけどね。起訴さられば有罪の確率のほうがたかいとみてますよ。
鳩山総理の脱税問題もそうですが、一般国民ならまず起訴され有罪判決を受けるはず。他の兄弟も同じように三等分された12億前後のお金を貰っているのに起訴されないのは何故なんでしょうね?特にお姉さんは政治家でもなんでもな人で秘書もいない人がなぜ起訴されないんでしょうね。

15 ■Re:Re:無題

>がんばさん

まず、首相の件ですが、未確認情報で、母親は納税分を含めて渡していたらしいのです。
3人の兄弟に同額ずつ。
中間に入った資産管理会社に横領の疑いがあるということらしいです。
今後、展開してくるのかも知れません。

で、小沢事務所の件ですが、秘書さんたちも検察もいまいち会計のことが分かってないから、操作、逮捕、起訴になってしまったのが真相なのです。
部分的単式簿記だから、秘書さんたちがやったのは、殆ど合ってるのです。
要は、小沢が貸した金、陸山会から見れば仮受金は、書く必要がないということなのです。
公認会計士が、そう指摘しています。
逆に石川氏は真面目だと。
http://www.the-journal.jp/contents/newsspiral/2010/02/post_499.html

16 ■まぁその…

メディアに出ている有識者とかも同じレベルなんですけどねぇ…
○○周期説なんかもこう言うレベルの理解から出るんだけどね。

中学校で習うんだっけ?あるいは高校?
高校行ってないからわかんね(笑

17 ■小沢氏起訴の確率

まず私は民主党関係者というわけはありません。
直近の2回の選挙(衆院選と参院選)で民主党に投票しましたが、その前の郵政選挙ではしっかり自民党に入れました。
強いて言えば、政権交代が起こり得る二大政党制という小沢氏の理想に共感しているというだけです。

さて、早川先生の言うとおり、小沢氏が起訴される確率は100%ですね、間違いありません。
そして、数年後、裁判で無罪が確定する可能性も限りなく高いと思っています。
しかし、その数年間というのが途方もなく大きいというのはご承知のとおりです。
小沢氏にとっても、あるいは日本にとっても。

検察がここまで小沢氏を目の敵にする理由は、小沢氏が掲げる検察改革を潰したいからというのが、永田町異聞氏、上杉隆氏ほか多くの人の予想であり、私もこれに同意します。
検察は一度は不起訴にしたということは、裁判で有罪にするだけの証拠ないという自覚があったはずです。
レイモンド井上さんの言われるとおり、検察は一度不起訴にしておいて、検察審査会という他力本願で責任が降りかからないような形にしておいてから起訴に持っていくという、なんとも姑息なやり方です。

18 ■各国出生率

出生率の紹介をさせて下さい、日本も低いのですが日本だけが特別に低いわけではないと思います。
米国     2.12    フランス   1.98
スウェーデン 1.85   英国     1.84
カナダ    1.51    スイス    1.42
日本     1.37    ドイツ    1.36
イタリア   1.35    スペイン   1.33
ロシア    1.29   ポーランド  1.24
シンガポール 1.24  韓国     1.19
香港     1.00

19 ■無題

今回のエントリーにつきまして、もし、2つ前のエントリーで私が発言した内容が影響したならば申し訳有りません。
お詫びに釣られます。

約8.6%とは、『起訴相当』という意見の人が8割を占める母集団から無作為に11人を抽出するとき、11人全員が『起訴相当』という意見の人である確率になります。
0.8^11 = 0.085899・・・ ≒ 8.6%

よって、全員一致という結果は、どちらかと言えばメディアによる世論誘導の影響よりも審査会議での議論によるところが大きいと推定できます。
但し、それ以上の事を主張するのは飛躍です。議論の質についても、結論の正しさについてもここからは言えません。
また、『8.6%ならば充分に有り得る』という見方も可能です。
この場合は、審査会議が機能していなくとも全員一致になります。
『もし審査会議が機能していないとしたら』という仮定の下でなら確率を計算することは可能です。
ここで言う『機能していない』とは、会議前と会議後で誰の意見も変化しないという意味になります。(現実には意見の変化が無くとも形式的な意味が有り、これが重要なのですが。)

[11人中10人が『起訴相当』である確率]
(0.8^10×0.2^1)×11通り≒23.6%

[11人中9人が『起訴相当』である確率]
(0.8^9×0.2^2)×55通り≒29.5%

[11人中8人が『起訴相当』である確率]
(0.8^8×0.2^3)×165通り≒22.1%

[11人中8人以上が『起訴相当』である確率]
8.6+23.6+29.5+22.1≒84%

起訴相当議決は約84%ということになります。
もちろん母集団の条件次第で結果は変わります。
私も受験勉強以来なので間違ってたらすみません。

20 ■無題

ここからは個人的な意見になりますが、ここのコメント欄を見ても、対等な立場の議論によって自分の意見を変えられる人はごく少数だと思います。大抵の人は、どれだけ論破されても自分の意見を変えません。
また、『信念』だとか『ブレない』だとか、それを良しとする風潮もあります。

なので、上で書いた確率論が通用する条件『議論による意見の変化が無いこと』は、意外と成立してしまう場合が多いのではないかと思います。

マスメディアによる世論誘導が恐ろしいという点は、レイモンド井上さんと同意見です。

21 ■サギフェストとマスコミで政権をとった小沢のルーピー信者が

論調が逆に振れたからといって、マスコミに責任転嫁するのは逆ギレ以外の何物でもない。

小沢疑惑の報道なんて、検察リーク(=秘書の捜査)が始まる何年も前からあって、小沢は雑誌に敗訴してからダンマリを決め込んでいる。

野党幹部に職務権限はないから遺法ではないが、公共工事に小沢事務所の「天の声」があったという報道などは、マスコミがゼネコン幹部やOBを説得して証言してもらったものだし。

22 ■というか

メディアが与党をことさらに取り上げるのは、別に現政権に始まったわけでもなく、昔からずっと続いていることでしょうに。
前政権で漢字の読み間違いやら定額給付金を受け取るか受け取らないか、といった事をしつこく取り上げてたのを見ても明らかでしょう。
まぁ、前政権に関しては、その程度しか批判材料もなかったわけですが、今の与党は自分達からどんどん話題を提供してくれますからね……しかも大きな政策に関しての問題点をw

都合のいい事は 『民意なんだから』 で庇い、都合の悪い事は 『民意なんてメディアに操られているだけだ』 で批判なんて、どれだけ保身にまみれたものの考え方でしょうかね……。

言っている当人達に自覚がないのがまた……w

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