1月23日のながさきニュース
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長崎新聞
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海外の核被害者と被爆者ら交流 長崎、世界平和へ連携誓う
| 原爆死没者と世界の核被害者に思いをはせ黙とうするタヒチ、オーストラリアの一行と被爆者や高校生=長崎市松山町、爆心地公園 |
フランスが核実験を繰り返した仏領ポリネシア・タヒチの核被害者やウラン鉱山の環境汚染が懸念されるオーストラリアの先住民ら8人が来崎し22日、長崎市で被爆者や高校生と交流。核被害地の市民同士、平和な世界の実現へ向けて連携していくことを誓った。
仏政府は1960〜96年、現アルジェリア領のサハラ砂漠と南太平洋のポリネシアで200回以上の核実験をしたが、核被害の責任は近年まで認めてこなかった。またオーストラリアは世界有数のウラン輸出国だが、採掘現場の汚染については住民にほとんど知らされていないという。
8人は爆心地公園で献花し、世界の核被害者に思いをはせて黙とう。長崎原爆資料館を見学し、県教育文化会館で高校生1万人署名活動実行委などと交流。被爆者の山川剛さん(74)、川野浩一さん(71)が平和教育などについて話した。
オーストラリアのビニンジ族、ベロニカ・ウェリングスさん(25)は「政府が先住民地区に来てウラン採掘が始まると言った。鉱山で川や植物は汚染された」と訴えた。タヒチの核被害者らの非政府組織(NGO)「ムルロア・エ・タトゥ」のレジス・ハアマルライ・グディングさん(56)は核実験場の元作業員。15歳のころ携わった大気圏内核実験では、爆心から約50キロの船上で強烈な光と爆風を受け、巨大なきのこ雲を見た。家族や親族の一部はがんなどで亡くした。「ポリネシアでは近年、核実験の人体被害に気付きだした。平和への大きな動きをつくりたい」と語った。
横浜から23日にNGOピースボートの「第4回ヒバクシャ地球一周」の船に乗り込む被爆者や高校生平和大使の壮行式もあった。グディングさんらとタヒチまで同行し、現地で平和活動に取り組む。
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