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性犯罪:前歴者にGPS、条例制定を検討 奥平・東大名誉教授、望月弁護士の話

 ◇抑止の検証が必要--奥平康弘東大名誉教授(憲法学)の話

 性犯罪者の再犯率は高いとされるが、彼らを監視することで犯罪を抑止できるかどうか検証が十分にされていない。その中でこうした施策を進めれば、かつてないほど権力が強くなって監視社会を招来し、私たちの自由も抑制されかねない。防犯カメラの設置も進んでいるが、抑止力の面ばかりが強調されている印象がある。監視することで保たれる秩序とはどんなものなのか、議論が必要だ。

 ◇実現すれば画期的--性犯罪被害者の代理人を務めた経験のある望月晶子弁護士の話

 条例化が実現すれば、かなり画期的で大賛成だ。性犯罪者は再犯を繰り返すケースが少なくなく、GPSによる行動監視は心理的な再犯抑止効果が期待できる。性犯罪被害者の思いを大切にする風潮が最近ようやく広がってきており、行動監視の効果を検証する意味でも宮城県の取り組みに注目したい。

毎日新聞 2011年1月22日 東京夕刊

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