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「しばらく」ぶりに復活しました 福岡の老舗ラーメン店(1/2ページ)

2011年1月23日11時46分

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写真:「しばらく」本店の味を復活させた中野大樹さん(右)。2代目経営者の外村貢一さんも応援している=福岡市早良区重留4丁目「しばらく」本店の味を復活させた中野大樹さん(右)。2代目経営者の外村貢一さんも応援している=福岡市早良区重留4丁目

 福岡市早良区西新の老舗ラーメン店「しばらく」本店。半世紀以上親しまれながら、昨年5月末に資金面で行き詰まり閉店、元店長の中野大樹さん(32)が6キロほど離れた同区重留に場所を変えて昨年末から営業を始めた。7カ月ぶりに復活した本店の味に舌鼓を打つ以前の常連客の姿もあり、中野さんは「なんとか経営を軌道に乗せたい」と奮闘している。

 「しばらく」は、1953(昭和28)年に故外村泰徳さんが博多駅近くで始めた屋台が起源。その後西新に移り、59年に店を構えた。細いめんとチャーシューなどの具が浸るスープはどんぶりの縁までなみなみと。どんぶりが皿に載って出てくるのも特色だ。

 「がんこおやじ」風の外村さんは一見怖そうだが、学生をかわいがった。近くの修猷館(しゅうゆうかん)高校や西南学院高校などの生徒がクラブ活動の帰りなどに腹をすかして立ち寄った。とりわけ人気があったのは、替え玉を8玉以上食べれば代金無料の上に賞金も出るイベント。店内には歴代の賞金獲得者が張り出されていた。

 しかし昨年5月末、資金面で行き詰まり突然閉店。宮崎・延岡、東京・日本橋などのフランチャイズ5店、外村さんが「しばらく」を名乗ることを認めた福岡市内の2店は残ったが、本店の消滅はラーメンファンをがっかりさせた。

 15年務めた中野さんは「ショックでした」と振り返る。だが、常連客だった人から励まされるうちに「自分が復活させてみよう」という気持ちになった。外村さんの長男で2代目経営者の貢一さん(52)や破産管財人の了解を得て、重留店を復活の場と決めた。

 開店は昨年12月20日。西新本店跡に張り紙をするなどして復活を知らせた。元常連客から「二度と食べられんと思うとった。ありがとう」などの声が寄せられたという。

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