政治菅首相「政治主導」に反省の弁 行き過ぎを認める2011.1.22 00:23

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菅首相「政治主導」に反省の弁 行き過ぎを認める

2011.1.22 00:23

 菅直人首相は21日、官邸に各府省の事務次官を集めて訓示し、民主党が政権交代後に進めてきた「政治主導」について「現実の政治運営の中では、反省なり行き過ぎなり不十分なり、いろいろな問題があったことも事実だ」と述べ、行き過ぎだったと反省の弁を述べた。官僚排除の色合いが濃かった民主党政権だったが、官僚の力を有効利用しなければ政権運営が難しいとの認識に至ったようだ。

 訓示で、菅首相は「(政権交代後の)1年半を振り返り、より積極的な形での協力関係を作り上げていただきたい。政治家のルートと並行し、事務次官や局長のレベルでの調整が必要なのは当然だ」とも述べ、政権への協力を求めた。

 民主党は野党時代、事務次官会議を官僚主導政治の象徴だとして批判、政権交代後は「政治主導」を強めるために事務次官会議を廃止し、政策決定は政務三役が担った。しかし、政務三役だけでは役所の動きを効率的に統括できず、行政が滞る事態もあった。

 首相は昨年末、政務三役会議に事務次官の出席を求めるなど、官僚の手腕を利用する方向に転換した。今回の訓示も、その延長線上にある。

 一方、枝野幸男官房長官は21日の記者会見で「事務方もしっかり情報収集し、それを政務三役で相談し、スムーズな運営ができるよう期待している」と発言し、政・官の連携強化に期待感を示した。

 枝野氏は幹事長代理だった昨年、「政治主導なんてうかつなことを言ったから大変なことになった」と発言した真意については、「政治主導という言葉が、官僚を排除し、政治家だけでやるという誤解を招いた」と説明し、「政治が責任を果たし、官僚の力を引き出しながら進めていくという部分を丁寧に言わないといけない」と述べた。

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